<自転車:ツール・ド・フランス>◇最終ステージ◇27日◇エブリ〜パリ・シャンゼリゼ◇137・5キロ

 29歳の新城幸也(ヨーロッパカー)が3年連続5度目の完走を果たした。総合優勝したビンチェンツォ・ニバリ(イタリア)とは2時間55分27秒差がついたものの、総合65位は自己最高の成績だった。

 101回目を終えた伝統の大会はチーム単位で戦う団体競技の色合いが濃い。新城は今回も「アシスト役」に徹した。エース、ピエール・ロラン(フランス)を上位に導くために風よけになるなど、各ステージで献身的にペダルを踏んだ。ロランは総合11位だったが、新城は「チームの作戦としては機能したので、そこはとても満足している」と満足感を漂わせた。

 2年前は第4ステージで積極的に引っ張った点が評価され、敢闘賞を獲得した。昨年と今回は個人として派手な見せ場はなかったが「メンバーに選ばれることはチーム内でも難しくなっている。自分に区間優勝のチャンスがなかなか回ってこないのは仕方ない。それがストレスになることはない」と冷静に受け止めた。

 5~6月のジロ・ディタリアで完走し、世界の大レースで着実に経験を積んでいる。「この後は9月の世界選手権(スペイン)で頑張りたい」と誓った。