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2014年 ツール・ド・フランス 結果

7月5〜27日 英国、フランス UCIワールドツアー
ステージステージ優勝マイヨジョーヌ新城順位(総合)
第1Sマルセル・キッテルマルセル・キッテル91位
第2Sビンチェンツォ・ニバリビンチェンツォ・ニバリ75位(75位)
第3Sマルセル・キッテルビンチェンツォ・ニバリ97位(74位)
第4Sマルセル・キッテルビンチェンツォ・ニバリ128位(70位)
第5Sラース・ボームビンチェンツォ・ニバリ175位(133位)
第6Sアンドレ・グライペルビンチェンツォ・ニバリ85位(124位)
第7Sマッテーオ・トレンティンビンチェンツォ・ニバリ93位(111位)
第8Sブレル・カドリビンチェンツォ・ニバリ163位(123位)
第9Sトニ・マルティントニー・ガロパン96位(111位)
第10Sビンチェンツォ・ニバリビンチェンツォ・ニバリ69位(95位)
第11Sトニー・ガロパンビンチェンツォ・ニバリ133位(110位)
第12Sアレクサンドル・クリツォフビンチェンツォ・ニバリ55位(99位)
第13Sビンチェンツォ・ニバリビンチェンツォ・ニバリ44位(73位)
第14Sラファル・マイカビンチェンツォ・ニバリ129位(79位)
第15Sアレクサンドル・クリツォフビンチェンツォ・ニバリ44位(79位)
第16Sマイケル・ロジャースビンチェンツォ・ニバリ53位(74位)
第17Sラファル・マイカビンチェンツォ・ニバリ60位(70位)
第18Sビンチェンツォ・ニバリビンチェンツォ・ニバリ34位(61位)
第19Sラムナス・ナバルダウスカスビンチェンツォ・ニバリ71位(63位)
第20Sトニ・マルティンビンチェンツォ・ニバリ107位(65位)
第21Sマルセル・キッテルビンチェンツォ・ニバリ118位(65位)
・第1S(5日、リーズ(英国)〜ハロゲート(英国)=191km)

カブ落車 キッテルがスプリント制しV

(写真=第1ステージを制したキッテルはガッツポーズ=AP)

 第101回大会が英国ヨークシャーで開幕。ゴール前の集団スプリントをマルセル・キッテル(ドイツ=ジャイアント・シマノ)が制し、2年連続で開幕ステージを勝利してマイヨジョーヌ(総合1位)を獲得した。

 残り3キロで、地元でのステージ優勝を目指すマーク・カベンディッシュ(英国)をエースとするオメガファルマ・クイックステップがトレインを形成し、集団の先頭を引いた。これをキッテルをエースとするジャイアント・シマノが追走。残り1キロでファビアン・カンチェラーラ(スイス=トレックファクトリー)がアタックし、単独で引き離しにかかったが、この逃げは残り300メートルで吸収。スプリント勝負となったが、ゴール直前でカベンディッシュがサイモン・ゲランス(オーストラリア=オリカ・グリーンエッジ)と接触して転倒。抜け出したキッテルがペテル・サガン(スロバキア=キャノンデール)らを抑えて先頭でフィニッシュラインを通過した。2位はサガン、3位はラムナス・ナバルダウスカス(リトアニア=ガーミン・シャープ)。総合優勝候補のクリストファー・フルーム(英国=チームスカイ)、アルベルト・コンタドール(スペイン=ティンコフ・サクソ)はトップと同タイムでゴールした。

 落車したカベンディッシュについて、チームは第2ステージ前の6日朝に出場するかどうかを決めるとしている。

 新城幸也(ヨーロッパカー)はトップと同タイムの91位だった。

<ステージ>
(1)マルセル・キッテル(ドイツ=ジャイアント・シマノ) 4時間44分7秒
(2)ペテル・サガン(スロバキア=キャノンデール) +0秒
(3)ラムナス・ナバルダウスカス(リトアニア=ガーミン・シャープ)
(4)ブライアン・コカール(フランス=ヨーロッパカー)
(5)マイケル・ロジャース(オーストラリア=サクソ・ティンコフ)
(6)クリストファー・フルーム(英国=チームスカイ)
(7)アレクサンドル・クリツォフ(ノルウェー=カチューシャ)
(8)セップ・バンマルク(ベルギー=ベルキン)
(9)ホセホアキン・ロハス(スペイン=モビスター)
(10)ミハエル・アルバジーニ(スイス=オリカ・グリーンエッジ)

(91)新城幸也(ヨーロッパカー) +0秒

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・第2S(6日、ヨーク(英国)〜シェフィールド(英国)=201km)

ニバリ逃げ切りV マイヨジョーヌも獲得

(写真=イタリアチャンピオンジャージーの国旗を指差してゴールするニバリ=AP)

 イタリアチャンピオンのビンチェンツォ・ニバリ(29、イタリア=アスタナ)が逃げ切りでステージを制し、マイヨジョーヌ(総合1位)も獲得した。前日首位に立ったマルセル・キッテル(ドイツ=ジャイアント・シマノ)は上りに苦しみ、トップから19分50秒遅れてゴールし、164位まで転落した。

 6人の逃げが残り40キロで吸収され、その後のピエール・ローラン(フランス=ヨーロッパカー)のアタックも残り8キロでとらえられ、総合上位を狙う選手たちのメーン集団はひとつになってゴールへ向かった。残り5・7キロから始まる平均こう配10・8%の800メートルの上りでまずアルベルト・コンタドール(スペイン=ティンコフ・サクソ)がアタックし先頭に立った。さらに残り5・2キロではクリス・フルーム(英国=チームスカイ)、残り4キロではペーター・サガン(スロバキア=キャノンデール)が次々にアタック。どれも抜け出すにはいたらなかったが、集団はこの上りでフルーム、コンタドール、ティージェイ・バンガードレン(米国=BMCレーシング)、アレハンドロ・バルベルデ(スペイン=モビスター)、ミハエル・アルバジーニ(スイス=オリカ・グリーンエッジ)ら21人に絞られた。

 そして残り2キロでニバリがアタック。これには反応する選手がおらず、単独で抜け出すことに成功。ゴール直前で集団に迫られたが、イタリアチャンピオン・ジャージーの胸の国旗を指さしガッツポーズしながら余裕でフィニッシュラインを通過。2位以下に2秒の差をつけてマイヨジョーヌを手に入れた。2位はグレッグ・バンアーベルマート(ベルギー=BMCレーシング)、3位はミハウ・クフィアトコフスキー(ポーランド=オメガファルマ・クイックステップ)。

 ニバリは「チームが完ぺきな仕事をしてくれた。だが、イエロージャージーをパリまで持っていようとは思わない。ツール・ド・フランスはここで終わりじゃない。まだ3週間あり、タフでトリッキーなコースが待ち構えている」と話した。

 トップと同タイムの19位でゴールし、総合では2秒差の5位に付けたフルームは「2秒差がついたが、自分にとっては大きな差ではない」と話した。

 前日落車し、右肩を痛めたマーク・カベンディッシュ(英国=オメガファルマ・クイックステップ)はリタイアした。

 新城幸也(ヨーロッパカー)は7分5秒遅れの75位で、総合も75位。

<ステージ>
(1)ビンチェンツォ・ニバリ(イタリア=アスタナ) 5時間8分36秒
(2)グレッグ・バンアーベルマート(ベルギー=BMCレーシング) +2秒
(3)ミハウ・クフィアトコフスキー(ポーランド=オメガファルマ・クイックステップ)
(4)ペテル・サガン(スロバキア=キャノンデール)
(5)トニー・ガロパン(フランス=ロット・ベリソル)
(6)ミハエル・アルバジーニ(スイス=オリカ・グリーンエッジ)
(7)アンドルー・タランスキー(米国=ガーミン・シャープ)
(8)バウケ・モレマ(オランダ=ベルキン)
(9)ティージェイ・バンガードレン(米国=BMCレーシング)
(10)ロマン・バルデ(フランス=AG2R・ラモンディアル)

(75)新城幸也(ヨーロッパカー) +7分5秒

<総合>
(1)ビンチェンツォ・ニバリ(イタリア=アスタナ) 9時間52分43秒
(2)ペテル・サガン(スロバキア=キャノンデール) +2秒
(3)グレッグ・バンアーベルマート(ベルギー=BMCレーシング)
(4)ミハエル・アルバジーニ(スイス=オリカ・グリーンエッジ)
(5)クリストファー・フルーム(英国=チームスカイ)
(6)バウケ・モレマ(オランダ=ベルキン)
(7)ユルヘン・バンデンブロック(ベルギー=ロット・ベリソル)
(8)アルベルト・コンタドール(スペイン=ティンコフ・サクソ)
(9)ティージェイ・バンガードレン(米国=BMCレーシング)
(10)ヤコブ・フグルザング(デンマーク=アスタナ)

(75)新城幸也(ヨーロッパカー) +7分5秒

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・第3S(7日、ケンブリッジ(英国)〜ロンドン(英国)=155km)

キッテル2勝目 ニバリは総合首位守る

(写真=ガッツポーズでゴールするキッテル=AP)

 マルセル・キッテル(ドイツ=ジャイアント・シマノ)が雨のロンドンでゴール前スプリントの強さを見せつけ、第1ステージに続き今大会2勝目を挙げた。ビンチェンツォ・ニバリ(イタリア=アスタナ)はトップと同タイムの29位でゴールし、マイヨジョーヌ(総合1位)を守った。

 序盤にジャンマルク・ビドー(フランス=ブルターニュ・セシェアンビロンマン)とヤン・バルタ(チェコ=ネットアップ・エンデューラ)の逃げが決まったが、残り8キロでビドーが吸収され、1人で粘ったバルタも残り6キロで集団に飲み込まれた。

 残り5キロからはオメガファルマ・クイックステップ、カチューシャが集団を引いたが、態勢を立て直したジャイアント・シマノが完ぺきなトレインを組んでバッキンガム宮殿前を先頭で通過。ゴールのザ・マルでは最後のアシストが離れたキッテルが全力でスプリントを開始。番手にペーター・サガン(スロバキア=キャノンデール)が付いたが、全く寄せ付けずそのままトップを守りきった。

 フィニッシュラインを通過し、胸をたたくお決まりのポーズで勝利を喜んだキッテルは「バッキンガム宮殿の前で勝つことができて、本当に本当に嬉しい」と話した。マーク・カベンディッシュ(英国=オメガファルマ・クイックステップ)が負傷でリタイアし、スプリント勝負が容易になったことは事実で「強力なライバルがレースから去り、自分もチームも変わった」とした。

 2位にサガン、3位にはマーク・レンショー(オーストラリア=オメガファルマ・クイックステップ)が入った。クリストファー・フルーム(英国=チームスカイ)は28位、アルベルト・コンタドール(スペイン=ティンコフ・サクソ)は35位でともにトップと同タイムでゴールした。

 新城幸也(ヨーロッパカー)は38秒遅れの97位で、総合は7分43秒遅れの74位。

<ステージ>
(1)マルセル・キッテル(ドイツ=ジャイアント・シマノ) 3時間38分30秒
(2)ペテル・サガン(スロバキア=キャノンデール) +0秒
(3)マーク・レンショー(オーストラリア=オメガファルマ・クイックステップ)
(4)ブライアン・コカール(フランス=ヨーロッパカー)
(5)アレクサンドル・クリツォフ(ノルウェー=カチューシャ)
(6)ダニー・ファンポッペル(オランダ=トレックファクトリー)
(7)ハインリッヒ・ハウッスラー(オーストラリア=IAM)
(8)ホセホアキン・ロハス(スペイン=モビスター)
(9)ロマン・フェイユー(フランス=ブルターニュ・セシェアンビロンマン)
(10)ダニエル・オス(イタリア=BMCレーシング)

(97)新城幸也(ヨーロッパカー) +38秒

<総合>
(1)ビンチェンツォ・ニバリ(イタリア=アスタナ) 13時間31分13秒
(2)ペテル・サガン(スロバキア=キャノンデール) +2秒
(3)ミハエル・アルバジーニ(スイス=オリカ・グリーンエッジ)
(4)グレッグ・バンアーベルマート(ベルギー=BMCレーシング)
(5)クリストファー・フルーム(英国=チームスカイ)
(6)バウケ・モレマ(オランダ=ベルキン)
(7)アルベルト・コンタドール(スペイン=ティンコフ・サクソ)
(8)アレハンドロ・バルベルデ(スペイン=モビスター)
(9)ユルヘン・バンデンブロック(ベルギー=ロット・ベリソル)
(10)ロマン・バルデ(フランス=AG2R・ラモンディアル)

(74)新城幸也(ヨーロッパカー) +7分43秒

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・第4S(8日、ル・トゥルケ・パリ・プラージュ〜リール=163.5km)

キッテル、僅差でクリツォフ下し3勝目

(写真=僅差で集団スプリントを制したキッテル(中央)=AP)

 マルセル・キッテル(ドイツ=ジャイアント・シマノ)が僅差でゴール前スプリント勝負を制し、第3ステージに続く2連勝でステージ3勝目を挙げた。ビンチェンツォ・ニバリ(イタリア=アスタナ)はトップと同タイムの24位でゴールし、マイヨジョーヌ(総合1位)を守った。

 序盤のトマ・ボクレール(フランス=ヨーロッパカー)とルイス・マテ(スペイン=コフィディス)の逃げも残り17キロまでに吸収され、この日もゴール前は集団スプリントとなった。

 先頭付近は人数をそろえたオメガファルマ・クイックステップとジャイアント・シマノの激しい戦いとなったが、ゴール直前で隙を突いてカチューシャが先頭に立ち、残り400メートルでアレクサンドル・クリツォフ(ノルウェー=カチューシャ)を発射。マーク・レンショー(オーストラリア=オメガファルマ・クイックステップ)、マルセル・キッテル(ドイツ=ジャイアント・シマノ)、ペテル・サガン(スロバキア=キャノンデール)と続いたが、キッテルがすぐにレンショーをかわし2番手に浮上。必死に逃げるクリツォフをゴール直前で差し、最後はタイヤ半分の差でフィニッシュラインを通過した。クリツォフはハンドルをたたいて悔しがり、勝ったキッテルもガッツポーズをする余裕もなかった。

 2位にクリツォフ、3位にはアルノー・デマール(フランス=FDJ.fr)が入った。

 新城幸也(ヨーロッパカー)は55秒遅れの128位で、総合は8分38秒遅れの70位。

 なお、このステージでアンディ・シュレク(ルクセンブルク=トレックファクトリー)が負傷のためリタイアした。

<ステージ>
(1)マルセル・キッテル(ドイツ=ジャイアント・シマノ) 3時間36分39秒
(2)アレクサンドル・クリツォフ(ノルウェー=カチューシャ) +0秒
(3)アルノー・デマール(フランス=FDJ.fr)
(4)ペテル・サガン(スロバキア=キャノンデール)
(5)ブライアン・コカール(フランス=ヨーロッパカー)
(6)アンドレ・グライペル(ドイツ=ロット・ベリソル)
(7)マーク・レンショー(オーストラリア=オメガファルマ・クイックステップ)
(8)ダニー・ファンポッペル(オランダ=トレックファクトリー)
(9)ダビデ・チモライ(イタリア=ランプレ・メリダ)
(10)ダニエル・オス(イタリア=BMCレーシング)

(128)新城幸也(ヨーロッパカー) +55秒 <総合>
(1)ビンチェンツォ・ニバリ(イタリア=アスタナ) 13時間31分13秒
(2)ペテル・サガン(スロバキア=キャノンデール) +2秒
(3)ミハエル・アルバジーニ(スイス=オリカ・グリーンエッジ)
(4)グレッグ・バンアーベルマート(ベルギー=BMCレーシング)
(5)アルベルト・コンタドール(スペイン=ティンコフ・サクソ)
(6)アレハンドロ・バルベルデ(スペイン=モビスター)
(7)クリストファー・フルーム(英国=チームスカイ)
(8)ユルヘン・バンデンブロック(ベルギー=ロット・ベリソル)
(9)バウケ・モレマ(オランダ=ベルキン)
(10)ヤコブ・フグルザング(デンマーク=アスタナ)

(70)新城幸也(ヨーロッパカー) +8分38秒

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・第5S(9日、イープル(ベルギー)〜アランベール(ポルト・デュ・エノー)=156km)

ボームが雨の石畳の第5ステージ制す

(写真=悪天候の第5ステージを逃げきりで制したボーム=AP)

 パヴェ(石畳)区間のある悪天候の第5ステージを、ラース・ボーム(オランダ=ベルキン)が逃げきりで制した。マイヨジョーヌ(総合1位)のビンチェンツォ・ニバリ(イタリア=アスタナ)はトップから19秒差の3位でゴールし、総合争いのライバルたちに大きく差を広げた。前回総合優勝のクリストファー・フルーム(英国=チームスカイ)は2度の落車の末、リタイア。マーク・カベンディッシュ(英国=オメガファルマ・クイックステップ)に続き、期待されていた選手がツールを去った。

 雨で危険が増したため、9つあったパヴェは7つに減り、距離も155キロとなったレース。先頭集団は残り12キロ付近の6番目のパヴェでアスタナがアタックし、ペテル・サガン(スロバキア=キャノンデール)、ファビアン・カンチェラーラ(スイス=トレックファクトリー)らを引き離し、11キロ付近からリーウ・ウェストラ(オランダ=アスタナ)、ニバリ、ヤコブ・フグルザング(デンマーク=アスタナ)のアスタナ勢とボームの4人に絞られた。そして、最後のパヴェに入った残り6・7キロ付近でパヴェのスペシャリストのボームがアタック。そのまま単独で逃げきった。19秒遅れの2位にフグルサング、3位にニバリが入った。

 ゴール直前に後ろを振り返りながら何度もガッツポーズを繰り返したボームは「特別な日になった。このパヴェを待っていたんだ」とツール・ド・フランス初勝利を喜んだ。  総合はニバリがマイヨジョーヌを守り、2位には2秒差でフグルザング。サガンは44秒差の3位に後退。50秒遅れの4位にミハウ・クフィアトコフスキー(ポーランド=オメガファルマ・クイックステップ)、1分17秒遅れの5位にカンチェラーラ。

 フルームに代わってエースとなったリッチー・ポート(オーストラリア=チームスカイ)は1分54秒遅れの8位、アレハンドロ・バルベルデ(スペイン=モビスター)、ティージェイ・バンガードレン(米国=BMCレーシング)、ルイ・コスタ(ポルトガル=ランプレ・メリダ)は2分11秒遅れ。アルベルト・コンタドール(スペイン=ティンコフ・サクソ)は2分37秒遅れの19位となった。

 新城幸也(ヨーロッパカー)は22分40秒遅れの175位で、総合は30分59秒遅れの133位。

前回王者のフルーム、2度落車しリタイア

(写真=第5ステージで2度落車し、リタイアしたフルーム=AP)

 昨年大会で総合優勝し、今大会でも優勝候補だったクリストファー・フルーム(29、英国=チームスカイ)が、2日間で3度の転倒の末、リタイアした。

 前日の第4ステージでもスタート直後に落車して左手首を痛めていたフルームだが、悪天候でのレースとなったこの日も30キロ付近で転倒。さらに87キロ付近の最初のハヴェ(石畳)区間が始まる手前でも落車し、顔をしかめチームスタッフに首を振りながらチームカーに乗りレースをリタイアした。

 フルームはツイッターで「リタイアに打ちのめされている。痛めた手首と悪天候がバイクのコントロールを厳しくした」とつぶやき、代わってチームのエースとなったリッチー・ポート(オーストラリア=チームスカイ)らに残りのレースでの幸運を祈った。

 ブレイルスフォードGMは「クリスにとってもチームにとっても痛い。このレースで彼が勝てる能力を持っていると信じているが、それは今年ではなかった」と話した。

 フルームは第4ステージまで、首位のビンチェンツォ・ニバリ(イタリア=アスタナ)に2秒差の総合7位につけていた。

<ステージ>
(1)ラース・ボーム(オランダ=ベルキン) 3時間18分35秒
(2)ヤコブ・フグルザング(デンマーク=アスタナ) +19秒
(3)ビンチェンツォ・ニバリ(イタリア=アスタナ)
(4)ペテル・サガン(スロバキア=キャノンデール) +1分1秒
(5)ファビアン・カンチェラーラ(スイス=トレックファクトリー)
(6)イェンス・クークレール(ベルギー=オリカ・グリーンエッジ)
(7)ミハウ・クフィアトコフスキー(ポーランド=オメガファルマ・クイックステップ) +1分7秒
(8)リーウ・ウェストラ(オランダ=アスタナ) +1分9秒
(9)マッテーオ・トレンティン(イタリア=オメガファルマ・クイックステップ)
(10)シリル・ルモワーヌ(フランス=コフィディス)

(175)新城幸也(ヨーロッパカー) +22分40秒

<総合>
(1)ビンチェンツォ・ニバリ(イタリア=アスタナ) 20時間26分46秒
(2)ヤコブ・フグルザング(デンマーク=アスタナ) +2秒
(3)ペテル・サガン(スロバキア=キャノンデール) +44秒
(4)ミハウ・クフィアトコフスキー(ポーランド=オメガファルマ・クイックステップ) +50秒
(5)ファビアン・カンチェラーラ(スイス=トレックファクトリー) +1分17秒
(6)ユルヘン・バンデンブロック(ベルギー=ロット・ベリソル) +1分45秒
(7)トニー・ガロパン(フランス=ロット・ベリソル)
(8)リッチー・ポート(オーストラリア=チームスカイ) +1分54秒
(9)アンドルー・タランスキー(米国=ガーミン・シャープ) +2分5秒
(10)アレハンドロ・バルベルデ(スペイン=モビスター) +2分11秒

(12)ティージェイ・バンガードレン(米国=BMCレーシング) +2分11秒
(13)ルイ・コスタ(ポルトガル=ランプレ・メリダ) +2分11秒
(19)アルベルト・コンタドール(スペイン=ティンコフ・サクソ) +2分37秒
(133)新城幸也(ヨーロッパカー) +30分59秒

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・第6S(10日、アラス〜ランス=194km)

グライペル、スプリント制しツール通算6勝目

(写真=第6ステージのスプリント勝負を制し、大きく手を広げてゴールするグライペル=AP)

 アンドレ・グライペル(ドイツ=ロット・ベリソル)がゴール前の集団スプリントを制し、ツール・ド・フランス通算6勝目を挙げた。ビンチェンツォ・ニバリ(イタリア=アスタナ)はトップと同タイムの18位でゴールし、マイヨジョーヌ(総合1位)を守った。

 残り12キロで最後まで逃げ残っていたルイス・マテ(スペイン=コフィディス)が集団に吸収。オメガファルマ・クイックステップが先頭を引き、集団スプリント勝負となった。残り1キロでミハウ・クフィアトコフスキー(ポーランド=オメガファルマ・クイックステップ)がアタックし単独で抜け出したが、残り300メートルで集団に飲み込まれた。ここでグライペルが先頭に立ち、アレクサンドル・クリツォフ(ノルウェー=カチューシャ)、サミュエル・デュムラン(フランス=AG2R・ラモンディアル)らが猛追したが、ゴール直前で手を広げる余裕のゴールで今大会初勝利を挙げた。ここまでスプリント勝負で3勝を挙げていたマルセル・キッテル(ドイツ=ジャイアント・シマノ)は終盤のパンクで遅れ、スプリント勝負に加われなかった。

 グライペルは「今日はいい一撃だった。ハッピーだよ。チームにも自分にも重圧がかかっていたが、これで解放された」と話した。

 2位にクリツォフ、3位にはデュムランが入った。

 総合はニバリが首位を守り、上位に変動はなかった。

 新城は54秒遅れの85位で、総合は31分53秒遅れの124位。

新城好アシストもコカール届かず8位

 新城幸也(ヨーロッパカー)がゴール直前で好アシストを見せたが、スプリントのエース、ブライアン・コカール(フランス=ヨーロッパカー)は届かず8位に終わった。

 残り3キロを切ったあたりから新城が先頭付近に位置し、残り2キロからケビン・レザ(フランス=ヨーロッパカー)、コカールとトレインを組んだ。コカールは22歳ながら今大会では第1ステージ4位、第3ステージ4位、第4ステージ5位とスプリントステージでは表彰台にあと1歩と迫っている。残り1キロで新城が離れた後はレザがリードアウト。優勝したアンドレ・グライペル(ドイツ=ロット・ベリソル)の後ろの好位置につけたが、肝心のコカールが付ききれず、追い上げも及ばなかった。

<ステージ>
(1)アンドレ・グライペル(ドイツ=ロット・ベリソル) 4時間11分39秒
(2)アレクサンドル・クリツォフ(ノルウェー=カチューシャ) +0秒
(3)サミュエル・デュムラン(フランス=AG2R・ラモンディアル)
(4)マーク・レンショー(オーストラリア=オメガファルマ・クイックステップ)
(5)ペテル・サガン(スロバキア=キャノンデール)
(6)ロマン・フェイユー(フランス=ブルターニュ・セシェアンビロンマン)
(7)トム・フィーレルス(オランダ=ジャイアント・シマノ)
(8)ブライアン・コカール(フランス=ヨーロッパカー)
(9)セップ・バンマルク(ベルギー=ベルキン)
(10)シルバン・シャバネル(フランス=IAM)

(85)新城幸也(ヨーロッパカー) +54秒

<総合>
(1)ビンチェンツォ・ニバリ(イタリア=アスタナ) 24時間38分25秒
(2)ヤコブ・フグルザング(デンマーク=アスタナ) +2秒
(3)ペテル・サガン(スロバキア=キャノンデール) +44秒
(4)ミハウ・クフィアトコフスキー(ポーランド=オメガファルマ・クイックステップ) +50秒
(5)ファビアン・カンチェラーラ(スイス=トレックファクトリー) +1分17秒
(6)ユルヘン・バンデンブロック(ベルギー=ロット・ベリソル) +1分45秒
(7)トニー・ガロパン(フランス=ロット・ベリソル)
(8)リッチー・ポート(オーストラリア=チームスカイ) +1分54秒
(9)アンドルー・タランスキー(米国=ガーミン・シャープ) +2分5秒
(10)アレハンドロ・バルベルデ(スペイン=モビスター) +2分11秒

(11)ティージェイ・バンガードレン(米国=BMCレーシング) +2分11秒
(13)ルイ・コスタ(ポルトガル=ランプレ・メリダ) +2分11秒
(18)アルベルト・コンタドール(スペイン=ティンコフ・サクソ) +2分37秒
(124)新城幸也(ヨーロッパカー) +31分53秒

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・第7S(11日、エペルネ〜ナンシーー=234.5km)

トレンティンV、写真判定でサガン下す

(写真=サガン(中央)を写真判定で下しステージ優勝したトレンティン(右)=AP)

 マッテーオ・トレンティン(24、イタリア=オメガファルマ・クイックステップ)がゴール前スプリントで写真判定の末、ペテル・サガン(スロバキア=キャノンデール)を下し、昨年の第14ステージ以来ツール通算2勝目を挙げた。ビンチェンツォ・ニバリ(イタリア=アスタナ)はトップと同タイムの16位でゴールし、マイヨジョーヌ(総合1位)を守った。

 残り19キロの4級の上りで最後の逃げが吸収されたが、残り5・5キロの最後の4級の上りのピーク直前でグレッグ・バンアーベルマート(ベルギー=BMCレーシング)がアタック。これにサガンが反応し、2人で集団から飛び出した。

 しかし、この逃げも残り1キロで吸収され、この日も集団スプリント勝負となったが、最後の右カーブを曲がった後でユルヘン・バンデンブロック(ベルギー=ロット・ベリソル)らが落車。さらにゴール直前ではアンドルー・タランスキー(米国=ガーミン・シャープ)も落車するなど波乱の展開となった。

 最後は集団先頭をミハウ・クフィアトコフスキー(ポーランド=オメガファルマ・クイックステップ)が引き、トレンティンを発射。これをサガンが猛追し、ともにハンドルを投げ出してフィニッシュラインを通過。公式サイトでは一時、サガンの勝利が伝えられるほどのセンチの勝負となり、写真判定でトレンティンに軍配が上がった。サガンはここまですべてトップ5に入り3度目の2位だが、勝利はまだない。3位にはトニー・ガロパン(フランス=ロット・ベリソル)が入った。

 トレンティンは「正直、勝ったとは思わなかった。ゴールでサガンに彼が勝ったと言ったんだ。自転車レースは何でも起こるから面白いね」と話し、この勝利をリタイアしたチームメートのマーク・カベンディッシュ(英国)に捧げた。

 タランスキー、バンデンブロックの落車はゴール前3キロ以内だったのでタイムを失うことはなかったが、上位陣ではファビアン・カンチェラーラ(スイス=トレックファクトリー)が上りで遅れ、2分20秒遅れの12位に後退。また、ティージェイ・バンガードレン(米国=BMCレーシング)が残り16キロ地点でクラッシュに巻き込まれ、1分ほどタイムを失い3分14秒遅れの18位に転落した。

 新城幸也(ヨーロッパカー)は3分39秒遅れの93位で、総合は35分32秒遅れの111位。

<ステージ>
(1)マッテーオ・トレンティン(イタリア=オメガファルマ・クイックステップ) 5時間18分39秒
(2)ペテル・サガン(スロバキア=キャノンデール) +0秒 
(3)トニー・ガロパン(フランス=ロット・ベリソル)
(4)トム・ドゥムラン(オランダ=ジャイアント・シマノ)
(5)サイモン・ゲランス(オーストラリア=グリーンエッジ)
(6)ダニエル・オス(イタリア=BMCレーシング)
(7)シリル・ゴティエ(フランス=ヨーロッパカー)
(8)シルバン・シャバネル(フランス=IAM)
(9)セップ・バンマルク(ベルギー=ベルキン)
(10)グレッグ・バンアーベルマート(ベルギー=BMCレーシング)

(93)新城幸也(ヨーロッパカー) +3分39秒

<総合>
(1)ビンチェンツォ・ニバリ(イタリア=アスタナ) 29時間57分4秒
(2)ヤコブ・フグルザング(デンマーク=アスタナ) +2秒
(3)ペテル・サガン(スロバキア=キャノンデール) +44秒
(4)ミハウ・クフィアトコフスキー(ポーランド=オメガファルマ・クイックステップ) +50秒
(5)ユルヘン・バンデンブロック(ベルギー=ロット・ベリソル) +1分45秒
(6)トニー・ガロパン(フランス=ロット・ベリソル)
(7)リッチー・ポート(オーストラリア=チームスカイ) +1分54秒
(8)アンドルー・タランスキー(米国=ガーミン・シャープ) +2分5秒
(9)アレハンドロ・バルベルデ(スペイン=モビスター) +2分11秒
(10)ロマン・バルデ(フランス=AG2R・ラモンディアル)

(11)ルイ・コスタ(ポルトガル=ランプレ・メリダ) +2分11秒
(12)ファビアン・カンチェラーラ(スイス=トレックファクトリー) +2分20秒
(16)アルベルト・コンタドール(スペイン=ティンコフ・サクソ) +2分37秒
(18)ティージェイ・バンガードレン(米国=BMCレーシング) +3分14秒
(111)新城幸也(ヨーロッパカー) +35分32秒

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・第8S(12日、トンブレーヌ〜ジェラールメール(ラ・モーズレーヌ)=161km)

地元カドリが山岳ステージで逃げ切りV

(写真=逃げ切り優勝を決めたカドリ=AP)

 地元フランスのブレル・カドリ(フランス=AG2R)が、今大会初の山岳ステージを逃げ切りで制した。ビンチェンツォ・ニバリ(イタリア=アスタナ)は3位でゴールし、マイヨジョーヌ(総合1位)を守った。

 5人の逃げグループから残り25キロの2級クロワ・デ・モワナ峠の上りでシルバン・シャバネル(フランス=クイックステップ)がアタック。ニキ・テルプストラ(オランダ=オメガファルマ・クイックステップ)、アドリアン・プティ(フランス=コフィディス)、サイモン・イェーツ(英国=オリカ・グリーンエッジ)は反応できなかったが、山岳賞ジャージーを狙うカドリが追走。残り22・5キロでアタックし、シャバネルをあっという間に置き去りにして独走を開始した。

 カドリはこの後も快調にペダルを踏み、雨となった残り10・5キロの2級グロス・ピエール峠のピークではメーン集団に4分近い差を付けて通過。上りゴールの3級ラ・モーズレーヌ峠でも踏ん張り、ゴール手前で勝利を確信しチームカーのスタッフと握手。投げキスをし両手を大きく広げ、満面の笑みを浮かべながらフィニッシュした。

 シャバネル、イェーツも逃げ粘ったが、最後の上りでメーン集団に吸収され、シャバネルは2分54秒遅れの10位だった。

 シリル・ルモワーヌ(フランス=コフィディス)から山岳賞ジャージーを奪い11ポイント差でトップに立ったカドリは「今日は自分の日だった。本当に本当に本当にうれしい。レースでいいパフォーマンスをするために1年間練習してきたが、それが今日、報われた」と喜んだ。

 2分17秒差の2位にはアルベルト・コンタドール(スペイン=ティンコフ・サクソ)、2分20秒差の3位にはニバリが入った。

 新城幸也(ヨーロッパカー)は20分32秒遅れの163位で、総合は53分44秒遅れの123位。

コンタドール、ニバリと激闘も詰められず

 アルベルト・コンタドール(スペイン=ティンコフ・サクソ)が上りゴールでアタックしたが、総合首位のビンチェンツォ・ニバリ(イタリア=アスタナ)が粘り、差は3秒しか詰められなかった。

 コンタドール、ニバリ、リッチー・ポート(オーストラリア=チームスカイ)、アレハンドロ・バルベルデ(スペイン=モビスター)、ルイ・コスタ(ポルトガル=ランプレ・メリダ)ら、逃げを追う総合上位陣のメーン集団をティンコフ・サクソが引く展開となり、上りゴールへ向かう最後の1キロでタイム差を詰めたいコンタドールがアタック。これに反応したニバリは後ろにピタリと付いて粘り、このままゴールかと思われたが、コンタドールはゴール手前100メートルで再度アタック。ニバリもこれにはついて行けず、コンタドールがトップと2分17秒差の2位、ニバリは2分20秒差の3位でゴール。大きく差を詰めることはできなかったが、コンタドールの脅威を感じさせる終盤の激闘だった。

<ステージ>
(1)ブレル・カドリ(フランス=AG2R) 3時間49分28秒
(2)アルベルト・コンタドール(スペイン=ティンコフ・サクソ) +2分17秒
(3)ビンチェンツォ・ニバリ(イタリア=アスタナ) +2分20秒
(4)リッチー・ポート(オーストラリア=チームスカイ) +2分24秒
(5)ティボー・ピノ(フランス=FDJ.fr) +2分28秒
(6)ジャンクリストフ・ペロー(フランス=AG2R)
(7)アレハンドロ・バルベルデ(スペイン=モビスター) +2分36秒
(8)ティージェイ・バンガードレン(米国=BMCレーシング) +2分40秒
(9)ロマン・バルデ(フランス=AG2R・ラモンディアル) +2分48秒
(10)シルバン・シャバネル(フランス=IAM) +2分54秒

(163)新城幸也(ヨーロッパカー) +20分32秒

<総合>
(1)ビンチェンツォ・ニバリ(イタリア=アスタナ) 33時間48分52秒
(2)ヤコブ・フグルザング(デンマーク=アスタナ) +1分44秒
(3)リッチー・ポート(オーストラリア=チームスカイ) +1分58秒
(4)ミハウ・クフィアトコフスキー(ポーランド=オメガファルマ・クイックステップ) +2分26秒
(5)アレハンドロ・バルベルデ(スペイン=モビスター) +2分27秒
(6)アルベルト・コンタドール(スペイン=ティンコフ・サクソ) +2分34秒
(7)ロマン・バルデ(フランス=AG2R・ラモンディアル) +2分39秒
(8)ルイ・コスタ(ポルトガル=ランプレ・メリダ) +2分52秒
(9)バウケ・モレマ(オランダ=ベルキン) +3分2秒
(10)ユルヘン・バンデンブロック(ベルギー=ロット・ベリソル) 

(123)新城幸也(ヨーロッパカー) +53分44秒

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・第9S(13日、ジェラールメール〜ミュールーズ=166km)

ツールもドイツのマルティンが逃げ切りV

(写真=上りでも強さを発揮して優勝したマルティン=AP)

 タイムトライアルの世界王者トニ・マルティン(29、ドイツ=オメガファルマ・クイックステップ)が、山岳ステージを独走で制した。総合ではトニー・ガロパン(フランス=ロット・ベリソル)がビンチェンツォ・ニバリ(イタリア=アスタナ)に1分34秒差をつけてマイヨジョーヌ(総合1位)を奪った。

 序盤で上りのスペシャリストのアレサンドロ・デマルキ(イタリア=キャノンデール)とともに2人で逃げを形成したマルティンは、残り59キロの1級ル・マルクシュタイン峠の上りでアタック。あっという間にデマルキを置き去りにし、そのまま追走集団に3分近い差をつけて逃げ切った。2位には2分45秒遅れでファビアン・カンチェラーラ(スイス=トレックファクトリー)、3位にはグレッグ・バンアーベルマート(ベルギー=BMCレーシング)が入った。

 マルティンは「目的はステージ優勝だった。足の調子が良かったのでチャンスだと思った。上りが始まった時、いけると思いアタックしたが、うまくいった」と話した。この日の夜はサッカーW杯ブラジル大会の決勝が行われたが、この時点でマルティンは「自分が吉兆だ。3-0でドイツがアルゼンチンに勝つ」と予言した。結果は1-0でドイツが勝ち、ドイツの強さを2つの世界的イベントで見せつける1日となった。

 総合争いはニバリ、アルベルト・コンタドール(スペイン=ティンコフ・サクソ)が7分46秒遅れの集団でゴール。2分45秒遅れの追走集団でゴールしたガロパンが首位に躍り出た。あす14日はフランスの革命記念日で、この日にフランス人がマイヨジョーヌを着るのは11年のトマ・ボクレール(フランス=ヨーロッパカー)以来。ガロパンは「大きな誇りだ。少し怖い気もするが、楽しみたい」と話した。

 総合争いではニバリは1分34秒遅れの2位に後退。ティアゴ・マシャド(ポルトガル=ネットアップ・エンデューラ)が2分40秒遅れの3位に浮上した。3分32秒遅れの5位にリッチー・ポート(オーストラリア=オメガファルマ・クイックステップ)、4分遅れの6位にミハウ・クフィアトコフスキー(ポーランド=オメガファルマ・クイックステップ)、4分1秒遅れの7位にアレハンドロ・バルベルデ(スペイン=モビスター)、4分8秒遅れの9位にコンタドール。

 新城幸也(ヨーロッパカー)は7分46秒遅れの96位で、総合は55分18秒遅れの111位。

<ステージ>
(1)トニ・マルティン(ドイツ=オメガファルマ・クイックステップ) 4時間9分34秒
(2)ファビアン・カンチェラーラ(スイス=トレックファクトリー) +2分45秒
(3)グレッグ・バンアーベルマート(ベルギー=BMCレーシング)
(4)トム・ドゥムラン(オランダ=ジャイアント・シマノ)
(5)マッテーオ・モンタグーティ(イタリア=AG2R)
(6)ホセホアキン・ロハス(スペイン=モビスター)
(7)スティーフェン・クルイシュウィック(オランダ=ベルキン)
(8)ミカエル・シェレル(フランス=AG2R・ラモンディアル)
(9)ブリース・フェイユー(フランス=ブルターニュ・セシェアンビロンマン)
(10)ティアゴ・マシャド(ポルトガル=レディオシャック・ニッサン)

(16)トニー・ガロパン(フランス=ロット・ベリソル) +2分45秒

(96)新城幸也(ヨーロッパカー) +7分46秒

<総合>
(1)トニー・ガロパン(フランス=ロット・ベリソル) 38時間4分38秒
(2)ビンチェンツォ・ニバリ(イタリア=アスタナ) +1分34秒
(3)ティアゴ・マシャド(ポルトガル=レディオシャック・ニッサン) +2分40秒
(4)ヤコブ・フグルザング(デンマーク=アスタナ) +3分18秒
(5)リッチー・ポート(オーストラリア=チームスカイ) +3分32秒
(6)ミハウ・クフィアトコフスキー(ポーランド=オメガファルマ・クイックステップ) +4分
(7)アレハンドロ・バルベルデ(スペイン=モビスター) +4分1秒
(8)ピエール・ローラン(フランス=ヨーロッパカー) +4分7秒
(9)アルベルト・コンタドール(スペイン=ティンコフ・サクソ) +4分8秒
(10)ロマン・バルデ(フランス=AG2R・ラモンディアル) +4分13秒

(111)新城幸也(ヨーロッパカー) +55分18秒

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・第10S(14日、ミュールーズ〜ラ・プランシュ・デ・ベル・フィーユ=161km)

ニバリ豪快アタックでマイヨジョーヌ奪回

(写真=山岳ステージを制し、マイヨジョーヌを奪回したニバリ=AP)

 ビンチェンツォ・ニバリ(イタリア=アスタナ)が、豪快なアタックで頂上ゴールを制し、マイヨジョーヌ(総合1位)を奪回した。

 1級山岳ラ・プランシュ・デ・ベル・フィーユへの頂上ゴールへ向け、残り3キロで単独で先頭を行くホアキン・ロドリゲス(スペイン=カチューシャ)とニバリがいる集団との差は1分15秒差。マイヨジョーヌのトニー・ガロパン(フランス=ロット・ベリソル)がいる集団とは3分以上の差がついていた。そして、残り2・5キロでニバリが一気にアタック。アレハンドロ・バルベルデ(スペイン=モビスター)、リッチー・ポート(オーストラリア=チームスカイ)が反応したが追いつけなかった。

 集団を抜け出したニバリは、単独2位だったミハウ・クフィアトコフスキー(ポーランド=オメガファルマ・クイックステップ)もあっという間に追い抜き、残り1・2キロで先頭のロドリゲスをとらえた。しばらく併走したが、残り1キロを切ってからニバリが再びアタックしてロドリゲスを置き去り。ゴール前の平均こう配20%の急坂もダンシングで駆け上がり、ゴールに飛び込んだ。

 15秒遅れの2位にはティボー・ピノ(フランス=FDJ.fr)、20秒遅れの3位にはアレハンドロ・バルベルデ(スペイン=モビスター)が入った。ガロパンは4分46秒遅れの33位でゴールし、総合は3分12秒遅れの5位に転落した。

 前日失ったイエロージャージーを1日で取り戻したニバリは「7つの上りと多くのクラッシュがあり、これまでのグランツアーの中でも一番厳しいステージだった。足の調子は良かった。最後の3キロがきつい坂で、そこが勝負どころだった」と話した。

 総合でニバリは2位ポートに2分23秒差、3位バルベルデに2分47秒差をつけた。  アルベルト・コンタドール(スペイン=ティンコフ・サクソ)は残り95キロ付近で落車し、右すねを骨折してリタイアした。

 新城幸也(ヨーロッパカー)は16分7秒遅れの69位でゴール。総合は1時間9分51秒遅れの95位。

コンタドール落車 右すね骨折し棄権

(写真=リタイアし、チームカーに乗り込んだコンタドール=AP)

 2度総合優勝し、今大会も優勝候補だったアルベルト・コンタドール(31、スペイン=ティンコフ・サクソ)が落車し、右すねを骨折。リタイアした。

 ビンチェンツォ・ニバリ(イタリア=アスタナ)がいるメーン集団にいたコンタドールは、残り95キロ付近の1級山岳プティバロンの下りを時速60キロでダウンヒルしている際に転倒。右足の膝から出血していたため、自転車を降りてその場で治療を受け約4分後に再スタートした。メーン集団は一時ペースを落としたが、逃げ集団に総合6位のミハウ・クフィアトコフスキー(ポーランド=オメガファルマ・クイックステップ)が入っていたため、集団をコントロールしていたアスタナもやがてペースを元に戻した。

 落車直後に3人がアシストに戻ってきたコンタドールは、メーン集団への復帰を目指し次の1級山岳プラツェルバゼルを上り始め1分以上詰めたが、霧が立ちこめる下りで再び遅れ始めた。そして、痛みが激しくなったのか、残り80キロ付近で自らチームカーを呼び、リタイアすることを決めた。

 今大会の最大のライバルだったニバリは「戦う準備はできていた。残念だ。今日は危険が満ちあふれいていた。自分は右側にいたが、幸いにも彼の転倒を避けることができた。急勾配で路面状態も良くなかった」と話した。

 コンタドールは前日までトップから4分8秒遅れの総合9位に付けていた。

 これでマーク・カベンディッシュ(英国=オメガファルマ・クイックステップ)、クリストファー・フルーム(英国=チームスカイ)、アンディ・シュレク(ルクセンブルク=トレックファクトリー)に続き、大会の主役がツールを去ることになった。

<ステージ>
(1)ビンチェンツォ・ニバリ(イタリア=アスタナ) 4時間27分26秒
(2)ティボー・ピノ(フランス=FDJ.fr) +15秒
(3)アレハンドロ・バルベルデ(スペイン=モビスター) +20秒
(4)ジャンクリストフ・ペロー(フランス=AG2R)
(5)ロマン・バルデ(フランス=AG2R・ラモンディアル) +22秒
(6)ティージェイ・バンガードレン(米国=BMCレーシング)
(7)リッチー・ポート(オーストラリア=チームスカイ) +25秒
(8)レオポルド・ケーニヒ(チェコ=ネットアップ・エンデューラ) +50秒
(9)ホアキン・ロドリゲス(スペイン=カチューシャ) +52秒
(10)ミケル・ニエベ(スペイン=エウスカルテル・エウスカディ) +54秒

(69)新城幸也(ヨーロッパカー) +16分7秒

<総合>
(1)ビンチェンツォ・ニバリ(イタリア=アスタナ) 42時間33分38秒
(2)リッチー・ポート(オーストラリア=チームスカイ) +2分23秒
(3)アレハンドロ・バルベルデ(スペイン=モビスター) +2分47秒
(4)ロマン・バルデ(フランス=AG2R・ラモンディアル) +3分1秒
(5)トニー・ガロパン(フランス=ロット・ベリソル) +3分12秒
(6)ティボー・ピノ(フランス=FDJ.fr) +3分47秒
(7)ティージェイ・バンガードレン(米国=BMCレーシング) +3分56秒
(8)ジャンクリストフ・ペロー(フランス=AG2R) +3分57秒
(9)ルイ・コスタ(ポルトガル=ランプレ・メリダ) +3分58秒
(10)バウケ・モレマ(オランダ=ベルキン) +4分8秒

(13)ミハウ・クフィアトコフスキー(ポーランド=オメガファルマ・クイックステップ) +4分39秒
(16)ピエール・ローラン(フランス=ヨーロッパカー) +6分47秒

(95)新城幸也(ヨーロッパカー) +1時間9分51秒

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・休息日(14日)
 
・第11S(15日、ブザンソン〜オヨナ=187.5km)

ガロパン、終盤に逃げ決めツール初勝利

(写真=逃げ切りでツール初勝利を挙げたガロパン=AP)

 トニー・ガロパン(フランス=ロット・ベリソル)が、休息日明けの第11ステージを終盤の逃げ切りで制し、ツール初勝利を挙げた。ビンチェンツォ・ニバリ(イタリア=アスタナ)はトップと同タイムの20位でゴールし、マイヨジョーヌ(総合1位)を守った。

 残り16キロの3級山岳の下りで、最後まで逃げていたニコラ・ロッシュ(アイルランド=ティンコフ・サクソ)が吸収され集団はひとつとなった。残り13キロの上りでギャロパンがアタックし集団から抜け出したが、残り4・3キロでマイケル・ロジャース(オーストラリア=サクソ・ティンコフ)、ペテル・サガン(スロバキア=キャノンデール)、ミハウ・クフィアトコフスキー(ポーランド=オメガファルマ・クイックステップ)の3人に追いつかれ、やや離れて集団が迫るという展開となった。

 先頭を走る4人の中で、ガロバンが残り3キロを切ったところで再びアタック。残り3人が追えずガロバンの独走となり、残り1キロで約50メートルのリード。3人を飲み込んだ集団がゴール前で激しく迫ったが、ガロバンは何度も後ろを振り返り、ゴール直前で両手を上げガッツポーズする余裕を見せてフィニッシュラインを駆け抜けた。

 同タイムの2位にジョン・デゲンコルブ(ドイツ=ジャイアント・シマノ)、3位にマッテーオ・トレンティン(イタリア=オメガファルマ・クイックステップ)が入った。総合上位陣に変動はなかった。

 第9ステージでニバリから総合トップの座を奪い、14日のフランス革命記念日でマイヨジョーヌを着たが、たった1日で再びニバリに明け渡したガロパンは「信じられない。勝つというのは本当に素晴らしい」と喜んだ。

 新城幸也(ヨーロッパカー)は18分25秒遅れの133位で、総合は1時間28分16秒遅れの110位。

タランスキー32分遅れ、たった1人のゴール

(写真=たった1人でゴールを目指すタランスキー=AP)

 アンドルー・タランスキー(米国=ガーミン・シャープ)がトップから32分5秒遅れの最下位179位でゴールした。

 2度の落車で14分44秒遅れの総合26位のタランスキーは、そのダメージから残り60キロ付近で自転車を降り、沿道のガードレールに腰掛けて顔をしかめ、腰をさすっていた。この様子にメディアは「彼のレースは終わった」と一時伝えた。タランスキーは6月のクリテリウム・ドゥ・ドーフィネでアルベルト・コンタドール(スペイン=ティンコフ・サクソ)を逆転して総合優勝し、今大会の優勝候補の1人となっていた。

 しかし、スタッフと話し合った結果、タランスキーは再び自転車に乗りたった1人でゴールを目指した。サングラスに隠された目からは涙が出ている様子だった。ロバート・ハンター第2監督は「ツールを去る時がきた。彼はそう思っていたのだろう。しかし、続けることを決断した。我々はできる限り彼をサポートする」と話した。

 たった1人でゴールしたタランスキーは「フィニッシュしたかった。チームと自分をツールに導いてくれた仲間たちのために。今はやめて帰ろうとは思っていない」と話した。

 タランスキーはトップのビンチェンツォ・ニバリ(イタリア=アスタナ)から46分49秒遅れの総合44位となった。

<ステージ>
(1)トニー・ガロパン(フランス=ロット・ベリソル) 4時間25分45秒
(2)ジョン・デゲンコルブ(ドイツ=ジャイアント・シマノ) +0秒
(3)マッテーオ・トレンティン(イタリア=オメガファルマ・クイックステップ)
(4)ダニエーレ・ベンナーティ(イタリア=サクソ・ティンコフ)
(5)サイモン・ゲランス(オーストラリア=グリーンエッジ)
(6)ホセホアキン・ロハス(スペイン=モビスター)
(7)グレッグ・バンアーベルマート(ベルギー=BMCレーシング)
(8)サミュエル・デュムラン(フランス=AG2R・ラモンディアル)
(9)ペテル・サガン(スロバキア=キャノンデール)
(10)ケビン・レザ(フランス=ヨーロッパカー)

(133)新城幸也(ヨーロッパカー) +18分25秒

<総合>
(1)ビンチェンツォ・ニバリ(イタリア=アスタナ) 46時間59分23秒
(2)リッチー・ポート(オーストラリア=チームスカイ) +2分23秒
(3)アレハンドロ・バルベルデ(スペイン=モビスター) +2分47秒
(4)ロマン・バルデ(フランス=AG2R・ラモンディアル) +3分1秒
(5)トニー・ガロパン(フランス=ロット・ベリソル) +3分12秒
(6)ティボー・ピノ(フランス=FDJ.fr) +3分47秒
(7)ティージェイ・バンガードレン(米国=BMCレーシング) +3分56秒
(8)ジャンクリストフ・ペロー(フランス=AG2R) +3分57秒
(9)バウケ・モレマ(オランダ=ベルキン) +4分8秒
(10)ユルヘン・バンデンブロック(ベルギー=ロット・ベリソル) +4分18秒

(12)ミハウ・クフィアトコフスキー(ポーランド=オメガファルマ・クイックステップ) +4分39秒
(14)ルイ・コスタ(ポルトガル=ランプレ・メリダ) +5分34秒
(16)ピエール・ローラン(フランス=ヨーロッパカー) +6分47秒

(110)新城幸也(ヨーロッパカー) +1時間28分16秒

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・第12S(17日、ブール・アン・ブレス〜サンテティンヌ=185.5km)

クリツォフ、サガン振り切りツール初勝利

(写真=ガッツポーズでゴールするクリツォフ=AP)

 アレクサンドル・クリツォフ(ノルウェー=カチューシャ)がゴール前のスプリント勝負を制し、ツール初勝利を挙げた。ビンチェンツォ・ニバリ(イタリア=アスタナ)はトップと同タイムの24位でゴールし、マイヨジョーヌ(総合1位)を守った。総合上位陣では5位のトニー・ガロパン(フランス=ロット・ベリソル)が5分45秒遅れの139位でゴールし、20位まで後退した。

 残り5・2キロで最後まで逃げていたシリル・ゴティエ(フランス=ヨーロッパカー)とサイモン・クラーク(オーストラリア=オリカ・グリーンエッジ)が飲み込まれ、ゴール前は集団スプリント勝負となった。

 残り3・5キロでアンドレ・グライペル(ドイツ=ロット・ベリソル)が落車し脱落。残り3キロでは集団をペテル・サガン(スロバキア=キャノンデール)を擁するキャノンデール6人が引く展開となった。

 残り1キロでキャノンデールのトレインは分断され、残り700メートルではオメガファルマ・クイックステップが先頭を引いた。マッテーオ・トレンティン(イタリア=オメガファルマ・クイックステップ)の後ろに付いていたクリツォフは残り200メートルでトップに立ち、サガン、アルノー・デマール(フランス=FDJ.fr)の猛追を振り切り、ガッツポーズでフィニッシュラインを通過した。2位にサガン、3位にはデマールが入った。サガンは今大会4度目の2位で勝利はないが、ポイント賞で他を大きく引き離しトップに立っている。

 ここまで2位が2度のクリツォフは「やっと勝てた。今年はノルウェー選手は自分1人なのでプレッシャーがあるんだ」と話した。グライペルは落車、マルセル・キッテル(ドイツ=ジャイアント・シマノ)は上りで遅れ、ライバル2人はいなかったが「2人がいないことは知らなかった。自分のことだけを考えていた」とした。

 第11ステージを最下位でゴールしたアンドルー・タランスキー(米国=ガーミン・シャープ)は、背中の痛みのためスタートしなかった。

 新城幸也(ヨーロッパカー)はトップと同タイムの55位で、総合は1時間28分16秒遅れの99位。

 明日からはいよいよアルプスの山岳ステージが始まる。

<ステージ>
(1)アレクサンドル・クリツォフ(ノルウェー=カチューシャ) 4時間32分11秒
(2)ペテル・サガン(スロバキア=キャノンデール) +0秒
(3)アルノー・デマール(フランス=FDJ.fr)
(4)ミハエル・アルバジーニ(スイス=オリカ・グリーンエッジ)
(5)ラムナス・ナバルダウスカス(リトアニア=ガーミン・シャープ)
(6)ダニエーレ・ベンナーティ(イタリア=サクソ・ティンコフ)
(7)ブライアン・コカール(フランス=ヨーロッパカー)
(8)ダニエル・オス(イタリア=BMCレーシング)
(9)サミュエル・デュムラン(フランス=AG2R・ラモンディアル)
(10)ホセホアキン・ロハス(スペイン=モビスター)

(24)ビンチェンツォ・ニバリ(イタリア=アスタナ)ウォルフスブルク +0秒 (55)新城幸也(ヨーロッパカー) +0秒

<総合>
(1)ビンチェンツォ・ニバリ(イタリア=アスタナ) 51時間31分34秒
(2)リッチー・ポート(オーストラリア=チームスカイ) +2分23秒
(3)アレハンドロ・バルベルデ(スペイン=モビスター) +2分47秒
(4)ロマン・バルデ(フランス=AG2R・ラモンディアル) +3分1秒
(5)ティボー・ピノ(フランス=FDJ.fr) +3分47秒
(6)ティージェイ・バンガードレン(米国=BMCレーシング) +3分56秒
(7)ジャンクリストフ・ペロー(フランス=AG2R) +3分57秒
(8)バウケ・モレマ(オランダ=ベルキン) +4分8秒
(9)ユルヘン・バンデンブロック(ベルギー=ロット・ベリソル) +4分18秒
(10)ヤコブ・フグルザング(デンマーク=アスタナ) +4分31秒

(11)ミハウ・クフィアトコフスキー(ポーランド=オメガファルマ・クイックステップ) +4分39秒
(13)ルイ・コスタ(ポルトガル=ランプレ・メリダ) +5分34秒
(15)ピエール・ローラン(フランス=ヨーロッパカー) +6分47秒
(20)トニー・ガロパン(フランス=ロット・ベリソル) +3分12秒

(99)新城幸也(ヨーロッパカー) +1時間28分16秒

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・第13S(18日、サンテティンヌ〜シャンルース=197.5km)

ニバリ、アルプス初日独走Vで総合V前進

(写真=2位に10秒差を付ける独走で優勝したニバリ=AP)

 マイヨジョーヌ(総合1位)のビンチェンツォ・ニバリ(イタリア=アスタナ)がアルプス初日の第13ステージを独走で制し、総合優勝へ大きく前進した。

 山頂ゴールへ向かう超級シャムルース峠の上りに入り、残り14キロで単独で逃げていたアレサンドロ・デマルキ(イタリア=キャノンデール)がメーン集団に吸収。ニバリはタネル・カンゲルト(エストニア=アスタナ)に引かれメーン集団の先頭付近に位置した。

 残り12・5キロで総合2位につけているリッチー・ポート(オーストラリア=チームスカイ)が遅れ始めた。ミケル・ニエベ(スペイン=チームスカイ)が戻って引くが結局、そのままちぎれてしまった。

 残り11キロで先頭集団からレオポルド・ケーニヒ(チェコ=ネットアップ・エンデューラ)がアタック。ラファル・マイカ(ポーランド=ティンコフ・サクソ)が追い、2人で抜け出した。さらに残り10キロでメーン集団からアレハンドロ・バルベルデ(スペイン=モビスター)がアタック。これにニバリが反応し、ティボー・ピノ(フランス=FDJ.fr)、ローレンス・テンダム(オランダ=ベルキン)とともに追いつき、4人で追走集団を形成した。

 そして残り6・7キロで追走集団にいたニバリが満を持してアタック。あっという間に3人を置き去りにし、残り6・3キロで先頭の2人をとらえた。しばらく3人での協調体制を取っていたが、残り3・3キロでニバリがシッティングのまま加速。2人を突き放し、そのまま独走。両手を大きく広げてゴールに飛び込み、今大会3勝目を挙げるとともに、98年のマルコ・パンターニ以来のイタリア人の総合優勝へ大きく近づいた。

 10秒遅れの2位にマイカ、11秒遅れの3位にケーニヒが入った。バルベルデは50秒遅れの4位。ポートは8分48秒遅れの27位。

 総合はニバリが2位に浮上したバルベルデに3分37秒差を付けてトップ。3位のロマン・バルデ(フランス=AG2R・ラモンディアル)は4分24秒差。ポートは11分11秒遅れの16位に後退した。また、山岳賞はニバリがトップに立った。

 新城幸也(ヨーロッパカー)は19分35秒遅れの44位で、総合は1時間47分51秒遅れの73位。

<ステージ>
(1)ビンチェンツォ・ニバリ(イタリア=アスタナ) 5時間12分29秒
(2)ラファル・マイカ(ポーランド=ティンコフ・サクソ) +10秒
(3)レオポルド・ケーニヒ(チェコ=ネットアップ・エンデューラ) +11秒
(4)アレハンドロ・バルベルデ(スペイン=モビスター) +50秒
(5)ティボー・ピノ(フランス=FDJ.fr) +53秒
(6)ティージェイ・バンガードレン(米国=BMCレーシング) +1分23秒
(7)ロマン・バルデ(フランス=AG2R・ラモンディアル)
(8)ローレンス・テンダム(オランダ=ベルキン) +1分36秒
(9)ジャンクリストフ・ペロー(フランス=AG2R) +2分9秒
(10)フランク・シュレク(ルクセンブルク=トレックファクトリー 

(27)リッチー・ポート(オーストラリア=チームスカイ) +8分48秒
(44)新城幸也(ヨーロッパカー) +19分35秒

<総合>
(1)ビンチェンツォ・ニバリ(イタリア=アスタナ) 56時間44分3秒
(2)アレハンドロ・バルベルデ(スペイン=モビスター) +3分37秒
(3)ロマン・バルデ(フランス=AG2R・ラモンディアル) +4分24秒
(4)ティボー・ピノ(フランス=FDJ.fr) +4分40秒
(5)ティージェイ・バンガードレン(米国=BMCレーシング) +5分19秒
(6)ジャンクリストフ・ペロー(フランス=AG2R) +6分6秒
(7)バウケ・モレマ(オランダ=ベルキン) +6分17秒
(8)ユルヘン・バンデンブロック(ベルギー=ロット・ベリソル) +6分27秒
(9)ルイ・コスタ(ポルトガル=ランプレ・メリダ) +8分35秒
(10)レオポルド・ケーニヒ(チェコ=ネットアップ・エンデューラ) +8分36秒

(11)ミハウ・クフィアトコフスキー(ポーランド=オメガファルマ・クイックステップ) +8分51秒
(13)ピエール・ローラン(フランス=ヨーロッパカー) +9分48秒
(16)リッチー・ポート(オーストラリア=チームスカイ) +11分11秒

(99)新城幸也(ヨーロッパカー) +1時間28分16秒

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・第14S(19日、グルノーブル〜リズール=177km)

24歳マイカが初勝利 ニバリは差広げる

(写真=ガッツポーズでゴールするマイカ=AP)

 ラファル・マイカ(24、ポーランド=ティンコフ・サクソ)が、山頂ゴールの山岳ステージを逃げ切りで制した。ビンチェンツォ・ニバリ(イタリア=アスタナ)はトップから24秒遅れの2位でゴールし、マイヨジョーヌ(総合1位)を守った。

 1級山岳のリズール峠の上りに入り、残り11キロで逃げ集団からアレサンドロ・デマルキ(イタリア=キャノンデール)が抜けだしたが、それに追いついたマイカは残り8・4キロで加速。デマルキを引き離し、追走してきたニバリらから単独の逃げを決めてチームに今大会初勝利をもたらした。

 ゴール前では小さくガッツポーズしたが、ジャージーの前ははだけたまま疲れ切った様子でフィニッシュしたマイカは、「とてもハッピーだ。少し疲れたけどね。最初の週は冷静だったが、アルベルト(・コンタドール)が去ってからは心が痛んでいた」と話した。マイカはこれがプロ初勝利で、ツールでは1993年のゼノン・ヤスクラ以来、ポーランド人2人目のステージ優勝者となった。

 メーン集団にいたニバリは残り4キロでアタック。総合2位のアレハンドロ・バルベルデ(スペイン=モビスター)ロマン・バルデ(フランス=AG2R・ラモンディアル)ティージェイ・バンガードレン(米国=BMCレーシング)らを置き去りに、2位集団にいたホアキン・ロドリゲス(スペイン=カチューシャ)もあっという間にかわして再び強さを見せつけ、トップから24秒差の2位でゴール。トップから1分24秒差の10位でゴールしたバルベルデとの差を4分37秒と開いた。

 26秒遅れの3位はニバリのアタックに反応し、併走したが最後は突き放されたジャンクリストフ・ペロー(フランス=AG2R・ラモンディアル)が入った。

 新城幸也(ヨーロッパカー)は25分24秒遅れの129位で、総合は2時間12分51秒遅れの79位。

<ステージ>
(1)ラファル・マイカ(ポーランド=ティンコフ・サクソ) 5時間8分27秒
(2)ビンチェンツォ・ニバリ(イタリア=アスタナ) +24秒
(3)ジャンクリストフ・ペロー(フランス=AG2R) +26秒
(4)ティボー・ピノ(フランス=FDJ.fr) +50秒
(5)ロマン・バルデ(フランス=AG2R・ラモンディアル)
(6)ティージェイ・バンガードレン(米国=BMCレーシング) +54秒
(7)フランク・シュレク(ルクセンブルク=トレックファクトリー) +1分1秒
(8)ローレンス・テンダム(オランダ=ベルキン) +1分7秒
(9)レオポルド・ケーニヒ(チェコ=ネットアップ・エンデューラ) +1分20秒
(10)アレハンドロ・バルベルデ(スペイン=モビスター) +1分24秒

(129)新城幸也(ヨーロッパカー) +25分24秒

<総合>
(1)ビンチェンツォ・ニバリ(イタリア=アスタナ) 61時間52分54秒
(2)アレハンドロ・バルベルデ(スペイン=モビスター) +4分37秒
(3)ロマン・バルデ(フランス=AG2R・ラモンディアル) +4分50秒
(4)ティボー・ピノ(フランス=FDJ.fr) +5分6秒
(5)ティージェイ・バンガードレン(米国=BMCレーシング) +5分49秒
(6)ジャンクリストフ・ペロー(フランス=AG2R) +6分8秒
(7)バウケ・モレマ(オランダ=ベルキン) +8分33秒
(8)レオポルド・ケーニヒ(チェコ=ネットアップ・エンデューラ) +9分32秒
(9)ローレンス・テンダム(オランダ=ベルキン) +10分1秒
(10)ピエール・ローラン(フランス=ヨーロッパカー) +10分48秒

(11)ユルヘン・バンデンブロック(ベルギー=ロット・ベリソル) +11分2秒
(13)ルイ・コスタ(ポルトガル=ランプレ・メリダ) +12分57秒
(14)フランク・シュレク(ルクセンブルク=トレックファクトリー) +14分37秒
(15)リッチー・ポート(オーストラリア=チームスカイ) +16分3秒
(17)ミハウ・クフィアトコフスキー(ポーランド=オメガファルマ・クイックステップ) +19分24秒
(79)新城幸也(ヨーロッパカー) +2時間12分51秒

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・第15S(20日、タラール〜ニーム=222km)

クリツォフ2勝目、ゴール寸前逃げ吸収

(写真=スプリント勝負を制し、ガッツポーズのクリツォフ=AP)

 アレクサンドル・クリツォフ(ノルウェー=カチューシャ)がゴール直前で逃げをつかまえた集団スプリントを制し、第12ステージに続く2勝目を挙げた。ビンチェンツォ・ニバリ(イタリア=アスタナ)はトップと同タイムの31位でゴールし、マイヨジョーヌ(総合1位)を守った。

 スタート直後にスイスチャンピオンのマルティン・エルミガー(IAM)とジャック・バウアー(ニュージーランド=ガーミン・シャープ)の逃げが決まった。2人は220キロを以上を逃げ続け、残り1キロでは13秒差と逃げ切るかに見えた。しかし、ゴール手前100メートルでエルミガーがつかまり、最後まで粘ったバウアーもフィニッシュライン寸前で飲み込まれた。

 ゴール前スプリントでは最後に伸びたクリツォフがトップでフィニッシュラインを通過。2位にハインリッヒ・ハウッスラー(ドイツ=IAM)、3位にペーター・サガン(スロバキア=キャノンデール)が入った。

 10位となったバウアーはゴール後、涙を押さえきれなかった。「自転車選手、特にニュージーランドの選手にとってツールでステージ優勝することは夢だ。プロになる選手も少ないし、ツールのスタートラインに立てる選手も多くない。全力を出し切ったが、最後の50メートルでダメだった。本当に残念」。

 勝ったクリツォフは「逃げた2人は残念だったが、同情はしない。通常、逃げにはチャンスはないものだ。でも彼らはやり遂げた。強かった。厳しいレースだったよ」と話した。

 新城幸也(ヨーロッパカー)はトップと同タイムの44位で、総合は2時間12分51秒遅れの79位。

<ステージ>
(1)アレクサンドル・クリツォフ(ノルウェー=カチューシャ) 4時間56分43秒
(2)ハインリッヒ・ハウッスラー(オーストラリア=IAM) +0秒
(3)ペテル・サガン(スロバキア=キャノンデール)
(4)アンドレ・グライペル(ドイツ=ロット・ベリソル)
(5)マーク・レンショー(オーストラリア=オメガファルマ・クイックステップ)
(6)ブライアン・コカール(フランス=ヨーロッパカー)
(7)ラムナス・ナバルダウスカス(リトアニア=ガーミン・シャープ)
(8)ロマン・フェイユー(フランス=ブルターニュ・セシェアンビロンマン)
(9)ミハエル・アルバジーニ(スイス=オリカ・グリーンエッジ)
(10)ジャック・バウアー(ニュージーランド=ガーミン・シャープ)

(44)新城幸也(ヨーロッパカー) +0秒

<総合>
(1)ビンチェンツォ・ニバリ(イタリア=アスタナ) 66時間49分37秒
(2)アレハンドロ・バルベルデ(スペイン=モビスター) +4分37秒
(3)ロマン・バルデ(フランス=AG2R・ラモンディアル) +4分50秒
(4)ティボー・ピノ(フランス=FDJ.fr) +5分6秒
(5)ティージェイ・バンガードレン(米国=BMCレーシング) +5分49秒
(6)ジャンクリストフ・ペロー(フランス=AG2R) +6分8秒
(7)バウケ・モレマ(オランダ=ベルキン) +8分33秒
(8)レオポルド・ケーニヒ(チェコ=ネットアップ・エンデューラ) +9分32秒
(9)ローレンス・テンダム(オランダ=ベルキン) +10分1秒
(10)ピエール・ローラン(フランス=ヨーロッパカー) +10分48秒

(11)ユルヘン・バンデンブロック(ベルギー=ロット・ベリソル) +11分2秒
(13)ルイ・コスタ(ポルトガル=ランプレ・メリダ) +12分57秒
(14)フランク・シュレク(ルクセンブルク=トレックファクトリー) +14分37秒
(15)リッチー・ポート(オーストラリア=チームスカイ) +16分3秒
(16)ミハウ・クフィアトコフスキー(ポーランド=オメガファルマ・クイックステップ) +19分24秒
(79)新城幸也(ヨーロッパカー) +2時間12分51秒

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・休息日(21日)
 
・第16S(22日、カルカッソンヌ〜バニェール・ド・ルション=237km)

ロジャースが逃げ切りツール初勝利

(写真=お辞儀をしながらゴールに向かうロジャース=AP)

 ピレネー初日の今大会最長ステージをマイケル・ロジャース(オーストラリア=サクソ・ティンコフ)が制し、ツール初勝利を挙げた。ビンチェンツォ・ニバリ(イタリア=アスタナ)はトップから8分32秒遅れの20位でゴールし、マイヨジョーヌ(総合1位)を守った。

 6人の逃げ集団にいたロジャースは下りとなった残り6キロ付近でアタック。バシリ・キリエンカ(ベラルーシ=チームスカイ)ホセ・セルパ(コロンビア=ランプレ・メリダ)トマ・ボクレール(フランス=ヨーロッパカー)を置き去りにし、先にアタックして先頭に立っていたシリル・ゴティエ(フランス=ヨーロッパカー)を残り5キロで一気に抜き去り、先頭に立った。ゴティエが下がって4人が集団となって追うが、平たんとなった残り2キロで8秒差をつけた元タイムトライアルの世界王者ロジャースは、そのまま単独で逃げ続け残り200メートルで勝利を確信。何度もガッツポーズし、最後はお辞儀する余裕を見せてフィニッシュラインに飛び込んだ。

 9秒遅れの2位にボクレール、3位にはキリエンカが入った。

 エースのアルベルト・コンタドール(スペイン)を失ったティンコフ・サクソだが、これで第14ステージのラファル・マイカ(ポーランド=ティンコフ・サクソ)に続きチームは2勝目。ロジャースは「どの選手もツールでステージ優勝することが夢だ。最後の500メートルで感じた喜びは言い表すことができない」と勝利をかみしめた。

 総合では1位ニバリ、2位アレハンドロ・バルベルデ(スペイン=モビスター)の4分37秒差は変わらなかったが、ロマン・バルデ(フランス=AG2R・ラモンディアル)、ティージェイ・バンガードレン(米国=BMCレーシング)、バウケ・モレマ(オランダ=ベルキン)が遅れ、3位に5分6秒遅れでジェローム・ピノー(フランス=クイックステップ)、4位に6分8秒遅れでジャンクリストフ・ペロー(フランス=AG2R)が浮上した。世界王者のルイ・コスタ(ポルトガル=ランプレ・メリダ)はリタイアした。

 新城幸也(ヨーロッパカー)は16分21秒遅れの53位で、総合は2時間20分40秒遅れの74位。

<ステージ>
(1)マイケル・ロジャース(オーストラリア=サクソ・ティンコフ) 6時間7分10秒
(2)トマ・ボクレール(フランス=ヨーロッパカー) +9秒
(3)バシリ・キリエンカ(ベラルーシ=チームスカイ)
(4)ホセ・セルパ(コロンビア=ランプレ・メリダ)
(5)シリル・ゴティエ(フランス=ヨーロッパカー)
(6)グレッグ・バンアーベルマート(ベルギー=BMCレーシング) +13秒
(7)ミハウ・クフィアトコフスキー(ポーランド=オメガファルマ・クイックステップ) +36秒
(8)マッテーオ・モンタグーティ(イタリア=AG2R) +50秒
(9)トムイェルト・スラフトール(オランダ=ガーミン・シャープ) +2分11秒
(10)トニー・ギャロパン(フランス=コフィディス)

(17)ティボー・ピノ(フランス=FDJ.fr) +8分32秒
(18)アレハンドロ・バルベルデ(スペイン=モビスター) +8分32秒
(19)ジャンクリストフ・ペロー(フランス=AG2R) +8分32秒
(20)ビンチェンツォ・ニバリ(イタリア=アスタナ) +8分32秒
(21)レオポルド・ケーニヒ(チェコ=ネットアップ・エンデューラ) +8分32秒
(53)新城幸也(ヨーロッパカー) +16分21秒

<総合>
(1)ビンチェンツォ・ニバリ(イタリア=アスタナ) 73時間5分19秒
(2)アレハンドロ・バルベルデ(スペイン=モビスター) +4分37秒
(3)ティボー・ピノ(フランス=FDJ.fr) +5分6秒
(4)ジャンクリストフ・ペロー(フランス=AG2R) +6分8秒
(5)ロマン・バルデ(フランス=AG2R・ラモンディアル) +6分40秒
(6)ティージェイ・バンガードレン(米国=BMCレーシング) +9分25秒
(7)レオポルド・ケーニヒ(チェコ=ネットアップ・エンデューラ) +9分32秒
(8)ローレンス・テンダム(オランダ=ベルキン) +11分12秒
(9)ミハウ・クフィアトコフスキー(ポーランド=オメガファルマ・クイックステップ) +11分28秒
(10)バウケ・モレマ(オランダ=ベルキン) +11分33秒

(12)ピエール・ローラン(フランス=ヨーロッパカー) +13分9秒
(13)ユルヘン・バンデンブロック(ベルギー=ロット・ベリソル) +14分2秒
(14)フランク・シュレク(ルクセンブルク=トレックファクトリー) +17分37秒
(17)リッチー・ポート(オーストラリア=チームスカイ) +24分8秒
(74)新城幸也(ヨーロッパカー) +2時間20分40秒

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・第17S(22日、サン・ゴーダン〜サン・ラリー・スーラン(プラ・ダデ)=125km)

マイカ2勝目、山岳賞もほぼ手中に

(写真=今大会2勝目を挙げたマイカ=AP)

 ラファル・マイカ(ポーランド=ティンコフ・サクソ)がピレネー2日目の山岳ステージを制し、第14ステージに続く今大会2勝目を挙げた。ビンチェンツォ・ニバリ(イタリア=アスタナ)はトップから46秒遅れの3位でゴールし、マイヨジョーヌ(総合1位)を守った。

 頂上ゴールへ向かう残り8・5キロでジョバンニ・ビスコンティ(イタリア=モビスター)がアタックし、ニコラ・ロッシュ(アイルランド=ティンコフ・サクソ)を置き去りにして単独で先頭に立った。しかし、追走集団にいたマイカが残り7・5キロでアタック。山岳賞を争うホアキン・ロドリゲス(スペイン=カチューシャ)は追走できず、マイカが抜け出してビスコンティを追う展開となった。この時点でニバリは先頭から2分遅れの集団にいた。

 マイカは残り7キロでロッシュ、ピエール・ローラン(フランス=ヨーロッパカー)らの集団に追いつき、テレビカメラにウインクする余裕を見せ、ロッシュに引かれた後の残り5・8キロでアタック。残り4・2キロで先頭のビスコンティに追いついた後、残り2・4キロで満を持してアタック。ビスコンティを一気に置き去りにして単独で先頭に立ち、残り1キロでは再びテレビカメラに向かってウインクし、両手を天に突き上げてガッツポーズしながらフィニッシュラインを通過した。マイカはこの勝利で山岳賞もほぼ手中にした。

 2位には29秒遅れでビスコンティが入った。

 ニバリは残り4キロ付近からアタック。ジャンクリストフ・ペロー(フランス=AG2R)と集団を抜け出して猛追し、トップから46秒遅れの3位でゴール。1分35秒遅れの10位でゴールしたアレハンドロ・バルベルデ(スペイン=モビスター)との差を5分26秒まで開いた。

 新城幸也(ヨーロッパカー)は14分17秒遅れの60位で、総合は2時間34分11秒遅れの70位。

<ステージ>
(1)ラファル・マイカ(ポーランド=ティンコフ・サクソ) 3時間35分23秒
(2)ジョバンニ・ビスコンティ(イタリア=モビスター) +29秒
(3)ビンチェンツォ・ニバリ(イタリア=アスタナ) +46秒
(4)ジャンクリストフ・ペロー(フランス=AG2R)
(5)アレサンドロ・デマルキ(イタリア=キャノンデール) +49秒
(6)ピエール・ローラン(フランス=ヨーロッパカー) +52秒
(7)フランク・シュレク(ルクセンブルク=トレックファクトリー) +1分12秒
(8)バウケ・モレマ(オランダ=ベルキン)
(9)ニコラ・ロッシュ(アイルランド=ティンコフ・サクソ) +1分25秒
(10)アレハンドロ・バルベルデ(スペイン=モビスター) +1分35秒

(60)新城幸也(ヨーロッパカー) +14分17秒

<総合>
(1)ビンチェンツォ・ニバリ(イタリア=アスタナ) 76時間41分28秒
(2)アレハンドロ・バルベルデ(スペイン=モビスター) +5分26秒
(3)ティボー・ピノ(フランス=FDJ.fr) +6分
(4)ジャンクリストフ・ペロー(フランス=AG2R) +6分8秒
(5)ロマン・バルデ(フランス=AG2R・ラモンディアル) +7分30秒
(6)ティージェイ・バンガードレン(米国=BMCレーシング) +10分19秒
(7)バウケ・モレマ(オランダ=ベルキン) +11分59秒
(8)ローレンス・テンダム(オランダ=ベルキン) +12分16秒
(9)レオポルド・ケーニヒ(チェコ=ネットアップ・エンデューラ) +12分40秒
(10)ピエール・ローラン(フランス=ヨーロッパカー) +13分15秒

(70)新城幸也(ヨーロッパカー) +2時間34分11秒

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・第18S(24日、ポー〜オタカム=145.5km)

ニバリ、ピレネー最終日圧勝で総合V前進

(写真=第18ステージを制したニバリはガッツポーズでゴール=AP)

 マイヨジョーヌ(総合1位)のビンチェンツォ・ニバリ(イタリア=アスタナ)が2位に1分以上の差をつける逃げきりで今大会最後の山岳ステージを圧勝し、ツール初優勝へ大きく前進した。

 頂上ゴールへの上りに入った残り10・3キロで、ニバリのいるメーン集団からクリストファー・ホーナー(米国=ランプレ・メリダ)がアタック。これに反応できたのはニバリだけで、アレハンドロ・バルベルデ(スペイン=モビスター)、ラファル・マイカ(ポーランド=ティンコフ・サクソ)、ティボー・ピノ(フランス=FDJ.fr)、ジャンクリストフ・ペロー(フランス=AG2R)、ロマン・バルデ(フランス=AG2R・ラモンディアル)らは追えず、2人が抜け出した。そして、残り9・5キロでニバリがアタックするとホーナーはあっという間に置き去りにされた。

 この時点で単独で先頭を行くミケル・ニエベ(スペイン=チームスカイ)との差は30秒あったが、ニバリは残り8・1キロでニエベを一気に抜き去り、そのまま力強い走りで2位ピノに1分10秒の大差をつけてゴールした。3位は1分12秒遅れでマイカ。

 今大会4勝目を挙げ、98年のマルコ・パンターニ以来16年ぶりのイタリア人王者へ近づいたニバリは、「ここで勝つことが目標だった。ピレネーでもう1勝を挙げることが重要だった。チームも本当によくやってくれた。この勝利は彼らのおかげだ」と話した。ニバリは10年にブエルタ・ア・エスパーニャ、13年にはジロ・デ・イタリアを総合優勝しており、ツール・ド・フランスを制すれば6人目の3大グランツアー制覇者となる。

 バルベルデは1分59秒遅れの10位でゴールし、総合は7分25秒遅れの4位に転落。2位には7分10秒遅れでピノ、3位には7分23秒遅れでペローが浮上した。

 新城幸也(ヨーロッパカー)は11分54秒遅れの34位で、総合は2時間46分5秒遅れの61位。

<ステージ>
(1)ビンチェンツォ・ニバリ(イタリア=アスタナ) 4時間4分17秒
(2)ティボー・ピノ(フランス=FDJ.fr) +1分10秒
(3)ラファル・マイカ(ポーランド=ティンコフ・サクソ) +1分12秒
(4)ジャンクリストフ・ペロー(フランス=AG2R) +1分15秒
(5)ティージェイ・バンガードレン(米国=BMCレーシング)
(6)ロマン・バルデ(フランス=AG2R・ラモンディアル) +1分53秒
(7)バウケ・モレマ(オランダ=ベルキン) +1分57秒
(8)レオポルド・ケーニヒ(チェコ=ネットアップ・エンデューラ)
(9)アイマル・スベルディア(スペイン=トレックファクトリー) +1分59秒
(10)アレハンドロ・バルベルデ(スペイン=モビスター)

(34)新城幸也(ヨーロッパカー) +11分54秒

<総合>
(1)ビンチェンツォ・ニバリ(イタリア=アスタナ) 80時間45分45秒
(2)ティボー・ピノ(フランス=FDJ.fr) +7分10秒
(3)ジャンクリストフ・ペロー(フランス=AG2R) +7分23秒
(4)アレハンドロ・バルベルデ(スペイン=モビスター) +7分25秒
(5)ロマン・バルデ(フランス=AG2R・ラモンディアル) +9分27秒
(6)ティージェイ・バンガードレン(米国=BMCレーシング) +11分34秒
(7)バウケ・モレマ(オランダ=ベルキン) +13分56秒
(8)ローレンス・テンダム(オランダ=ベルキン) +14分15秒
(9)レオポルド・ケーニヒ(チェコ=ネットアップ・エンデューラ) +14分37秒
(10)アイマル・スベルディア(スペイン=トレックファクトリー) +16分25秒

(61)新城幸也(ヨーロッパカー) +2時間46分5秒

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・第19S(25日、モーブルゲ・ペイ・デュ・バル・ダドゥール〜ベルジュラック=208km)

ナバルダウスカスが雨のステージを逃げ切りV

(写真=逃げ切りで第19ステージを制したナバルダウスカス=AP)

 ラムナス・ナバルダウスカス(リトアニア=ガーミン・シャープ)が逃げ切りで雨となったステージを制した。ビンチェンツォ・ニバリ(イタリア=アスタナ)はトップから7秒遅れのメーン集団の24位でゴールし、マイヨジョーヌ(総合1位)を守った。

 この日はガーミン・シャープが積極的に動いた。5人の逃げ集団から飛び出し、単独で逃げていたトムイェルト・スラフトール(オランダ=ガーミン・シャープ)は残り13キロでつかまったが、代わってアレックス・ハウズ(米国=ガーミン・シャープ)に好位置まで引き上げられたナバルダウスカスが残り11・5キロで抜け出し、残り3キロで20秒の差をつけた。直後にメーン集団後方のペテル・サガン(スロバキア=キャノンデール)らがクラッシュしたが、大事には至らなかった。

 ナバルダウスカスは最後の直線で激しく迫る後方のメーン集団の位置を2度振り返って確認し、勝利を確信。投げキスから両手を天に突き上げてフィニッシュラインを通過した。

 単独ではリトアニア選手としてツール初勝利を挙げたナバルダウスカスは「全力を尽くした。チームメートが自分のためにハードワークをしてくれた」と話した。また、第15ステージではチームメートのジャック・バウアー(ニュージーランド)がゴール寸前で涙を飲んでおり、「ジャックと同じ目には遭いたくなかった。最後の10メートルで振り返るのは怖かった」と続けた。

 メーン集団は7秒差でゴールし、2位にジョン・デゲンコルブ(ドイツ=ジャイアント・シマノ)、3位にはアレクサンドル・クリツォフ(ノルウェー=カチューシャ)が入った。

 新城幸也(ヨーロッパカー)は3分10秒遅れの71位でゴールし、総合は2時間49分8秒遅れの63位。

 総合争いはニバリが7分以上の大量リードを保っており、総合優勝はほぼ確実。このため、明日の個人タイムトライアル(54キロ)の焦点は2位争いとなった。2位ティボー・ピノ(フランス=FDJ.fr)と3位ジャンクリストフ・ペロー(フランス=AG2R)は13秒差、3位ペローと4位アレハンドロ・バルベルデ(スペイン=モビスター)は2秒差にひしめいており、ピノが「明日がツールで一番重要なステージだ」と言う通り、ここで表彰台の行方が決定する。スペインのタイムトライアル王者のバルベルデは「ピノとペローとは数秒差だし、2位を狙っている。明日はいい戦いになるだろう。ピノよりペローの方が強敵だ」と話した。

<ステージ>
(1)ラムナス・ナバルダウスカス(リトアニア=ガーミン・シャープ) 4時間43分41秒
(2)ジョン・デゲンコルブ(ドイツ=ジャイアント・シマノ) +7秒
(3)アレクサンドル・クリツォフ(ノルウェー=カチューシャ)
(4)マーク・レンショー(オーストラリア=オメガファルマ・クイックステップ)
(5)ダニエーレ・ベンナーティ(イタリア=サクソ・ティンコフ)
(6)アレサンドロ・ペタッキ(イタリア=オメガファルマ・クイックステップ)
(7)サミュエル・デュムラン(フランス=AG2R・ラモンディアル)
(8)ジュリアン・シモン(フランス=ソジャサン)
(9)セップ・バンマルク(ベルギー=ベルキン)
(10)ユルゲン・ルーランス(ベルギー=ロット・ベリソル)

(71)新城幸也(ヨーロッパカー) +3分10秒

<総合>
(1)ビンチェンツォ・ニバリ(イタリア=アスタナ) 85時間29分33秒
(2)ティボー・ピノ(フランス=FDJ.fr) +7分10秒
(3)ジャンクリストフ・ペロー(フランス=AG2R) +7分23秒
(4)アレハンドロ・バルベルデ(スペイン=モビスター) +7分25秒
(5)ロマン・バルデ(フランス=AG2R・ラモンディアル) +9分27秒
(6)ティージェイ・バンガードレン(米国=BMCレーシング) +11分34秒
(7)バウケ・モレマ(オランダ=ベルキン) +13分56秒
(8)ローレンス・テンダム(オランダ=ベルキン) +14分15秒
(9)レオポルド・ケーニヒ(チェコ=ネットアップ・エンデューラ) +14分37秒
(10)アイマル・スベルディア(スペイン=トレックファクトリー) +16分25秒

(63)新城幸也(ヨーロッパカー) +2時間49分8秒

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・第20S(26日、ベルジュラック〜ペリグー(個人タイムトライアル)=54km)

マルティンがTT制す、二バリ総合V盤石

(写真=個人タイムトライアルを制したマルティン=AP)

 個人タイムトライアルが行われ、トニ・マルティン(ドイツ=オメガファルマ・クイックステップ)が2位に1分39秒差をつけて圧勝した。

 マイヨジョーヌ(総合1位)のビンチェンツォ・ニバリ(イタリア=アスタナ)はトップから1分58秒遅れの4位でゴール。2分27秒遅れの7位でゴールし、総合2位に浮上したジャンクリストフ・ペロー(フランス=AG2R)との差を7分52秒とさらに開き、総合優勝を盤石なものにした。総合3位は3分12秒遅れの12位でゴールしたティボー・ピノ(フランス=FDJ.fr)で、総合4位のアレハンドロ・バルベルデ(スペイン=モビスター)は4分28秒遅れの28位でゴールし、表彰台の行方もほぼ確定した。

 新城幸也(ヨーロッパカー)は7分54秒遅れの107位でゴールし、総合は2時間55分4秒遅れの65位。

<ステージ>
(1)トニ・マルティン(ドイツ=オメガファルマ・クイックステップ) 1時間6分21秒
(2)トム・ドゥムラン(オランダ=ジャイアント・シマノ) +1分39秒
(3)ヤン・バルタ(チェコ=ネットアップ・エンデューラ) +1分47秒
(4)ビンチェンツォ・ニバリ(イタリア=アスタナ) +1分58秒
(5)レオポルド・ケーニヒ(チェコ=ネットアップ・エンデューラ) +2分2秒
(6)ティージェイ・バンガードレン(米国=BMCレーシング) +2分8秒
(7)ジャンクリストフ・ペロー(フランス=AG2R) +2分27秒
(8)シルバン・シャバネル(フランス=IAM) +2分36秒
(9)マルケル・イリサル(スペイン=トレックファクトリー) +2分39秒
(10)ダニエル・オス(イタリア=BMCレーシング) +2分58秒

(107)新城幸也(ヨーロッパカー) +7分54秒

<総合>
(1)ビンチェンツォ・ニバリ(イタリア=アスタナ) 86時間37分52秒
(2)ジャンクリストフ・ペロー(フランス=AG2R) +7分52秒
(3)ティボー・ピノ(フランス=FDJ.fr) +8分24秒
(4)アレハンドロ・バルベルデ(スペイン=モビスター) +9分55秒
(5)ティージェイ・バンガードレン(米国=BMCレーシング) +11分44秒
(6)ロマン・バルデ(フランス=AG2R・ラモンディアル) +11分46秒
(7)レオポルド・ケーニヒ(チェコ=ネットアップ・エンデューラ) +14分41秒
(8)アイマル・スベルディア(スペイン=トレックファクトリー) +18分12秒
(9)ローレンス・テンダム(オランダ=ベルキン) +18分20秒
(10)バウケ・モレマ(オランダ=ベルキン) +21分24秒

(107)新城幸也(ヨーロッパカー) +7分54秒

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・第21S(27日、エブリー〜パリ・シャンゼリゼ=136km)

ニバリがツール初優勝

(写真=初優勝したニバリ=AP)

 ビンチェンツォ・ニバリ(イタリア=アスタナ)が最終ステージでトップから24秒遅れの81位でゴールし、ツール初優勝を果たした。イタリア選手では1998年のマルコ・パンターニ以来16年ぶりの王者となった。2位はジャンクリストフ・ペロー(フランス=AG2R)、3位にはティボー・ピノ(フランス=FDJ.fr)。

 表彰台の一番高いところに立ったニバリは「想像していたよりも美しいながめだ。こんな感動を今まで味わったことはなかった」と勝利を喜んだ。

 ステージはマルセル・キッテル(ドイツ=ジャイアント・シマノ)がゴール前スプリントを制し、今大会4勝目を挙げた。

 新城幸也(ヨーロッパカー)は47秒遅れの118位でゴールし、総合は2時間55分27秒遅れの65位で見事に5度目の完走を果たした。

新城、自己最高65位で3年連続の完走

(写真=5度目の完走を果たした新城=AP)

 29歳の新城幸也(ヨーロッパカー)が3年連続5度目の完走を果たした。総合優勝したビンチェンツォ・ニバリ(イタリア)とは2時間55分27秒差がついたものの、総合65位は自己最高の成績だった。

 101回目を終えた伝統の大会はチーム単位で戦う団体競技の色合いが濃い。新城は今回も「アシスト役」に徹した。エース、ピエール・ロラン(フランス)を上位に導くために風よけになるなど、各ステージで献身的にペダルを踏んだ。ロランは総合11位だったが、新城は「チームの作戦としては機能したので、そこはとても満足している」と満足感を漂わせた。

 2年前は第4ステージで積極的に引っ張った点が評価され、敢闘賞を獲得した。昨年と今回は個人として派手な見せ場はなかったが「メンバーに選ばれることはチーム内でも難しくなっている。自分に区間優勝のチャンスがなかなか回ってこないのは仕方ない。それがストレスになることはない」と冷静に受け止めた。

 5〜6月のジロ・ディタリアで完走し、世界の大レースで着実に経験を積んでいる。「この後は9月の世界選手権(スペイン)で頑張りたい」と誓った。

<ステージ>
(1)マルセル・キッテル(ドイツ=ジャイアント・シマノ) 3時間20分50秒
(2)アレクサンドル・クリツォフ(ノルウェー=カチューシャ) +0秒
(3)ラムナス・ナバルダウスカス(リトアニア=ガーミン・シャープ)
(4)アンドレ・グライペル(ドイツ=ロット・ベリソル)
(5)マーク・レンショー(オーストラリア=オメガファルマ・クイックステップ)
(6)ベルンハルト・アイゼル(オーストリア=HTC・ハイロード)
(7)ブライアン・コカール(フランス=ヨーロッパカー)
(8)アレサンドロ・ペタッキ(イタリア=オメガファルマ・クイックステップ)
(9)ペテル・サガン(スロバキア=キャノンデール)
(10)ロマン・フェイユー(フランス=ブルターニュ・セシェアンビロンマン)

(107)新城幸也(ヨーロッパカー) +47秒

<総合>
(1)ビンチェンツォ・ニバリ(イタリア=アスタナ) 86時間37分52秒
(2)ジャンクリストフ・ペロー(フランス=AG2R) +7分52秒
(3)ティボー・ピノ(フランス=FDJ.fr) +8分24秒
(4)アレハンドロ・バルベルデ(スペイン=モビスター) +9分55秒
(5)ティージェイ・バンガードレン(米国=BMCレーシング) +11分44秒
(6)ロマン・バルデ(フランス=AG2R・ラモンディアル) +11分46秒
(7)レオポルド・ケーニヒ(チェコ=ネットアップ・エンデューラ) +14分41秒
(8)アイマル・スベルディア(スペイン=トレックファクトリー) +18分12秒
(9)ローレンス・テンダム(オランダ=ベルキン) +18分20秒
(10)バウケ・モレマ(オランダ=ベルキン) +21分24秒

(65)新城幸也(ヨーロッパカー) +2時間55分27秒

<ポイント賞>
(1)ペテル・サガン(スロバキア=キャノンデール)
(2)アレクサンドル・クリツォフ(ノルウェー=カチューシャ)
(3)ブライアン・コカール(フランス=ヨーロッパカー)

<山岳賞>
(1)ラファル・マイカ(ポーランド=ティンコフ・サクソ)
(2)ビンチェンツォ・ニバリ(イタリア=アスタナ)
(3)ホアキン・ロドリゲス(スペイン=カチューシャ)

<新人賞>
(1)ティボー・ピノ(フランス=FDJ.fr)
(2)ロマン・バルデ(フランス=AG2R・ラモンディアル)
(3)ミハウ・クフィアトコフスキー(ポーランド=オメガファルマ・クイックステップ)

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