女子シングル2位の浅田真央(21=中京大)が13日、4大陸選手権のエキシビションと公式会見に出席した。3大会ぶりに解禁したトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)はショートプログラム(SP)、フリーとも回転不足と判定されたが、手応えは十分。2季ぶりの優勝がかかる世界選手権(3月、フランス)へ向けて、「勝ちに行くと思うと縮こまってしまうと思う」と平常心の滑りを強調した。ペアはフリーが行われ、高橋成美(木下ク)マービン・トラン(カナダ)組は合計171・11点で5位だった。

 穏やかな浅田の表情に、確かな自信が漂った。「(トリプルアクセルは)自分が強く持てるものの1つ。それがしっかり自分のものになったのは大きな1歩だと思う」。SPではバランスを崩して左足をついた。前日のフリーでは「自分で降りたと思った。(判定は)多少ショックだったが、ほぼ成功に近いアクセル」を披露できた。代名詞の大技は復活間近だ。

 「この感覚を日本に帰っても忘れず、練習に臨めたら大丈夫」と先に見据えるのは、女王返り咲きを期す世界選手権。「勝ちに行くと思うと縮こまってしまう。力強いスピードと力強い気持ちがあれば大丈夫」と気負わないことを最優先に挙げた。エキシビションでは、男子の高橋による場内アナウンスで登場。ホルストの曲「木星」の壮大なイメージを表現した優雅な演技で観客を魅了した。