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真央がエンジン全開モードに

ジャンプ練習で珍しく転倒した浅田真央(撮影・鈴木豊)
ジャンプ練習で珍しく転倒した浅田真央(撮影・鈴木豊)

 世界でただ1つのステップ付きトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)で、浅田真央(16=中京大中京高)が世界の頂点を目指す。フィギュア世界選手権が開幕。女子ショートプログラム(SP)を3日後に控えたこの日の練習で浅田は、これまでの公式練習では最多となる8回ものトリプルアクセルに挑んだ。初Vを争う金妍児(16)のオーサー・コーチもライバル浅田の武器を絶賛した。なお男子SPは今日21日から始まる。

 浅田が、いよいよエンジン全開モードに入った。2日前の公式練習初日が4回、2日目は3回こなしたトリプルアクセルを、この日は8回も挑戦した。金妍児がのぞく中、ライバルの目の前で最大の武器を見せつけた。初の転倒もあった。しかし、入念なチェックで満足そうにリンクを後にした。

 通常のトリプルアクセルでも難度は高い。唯一、進行方向に踏み切るため、恐怖心が生まれ、こつをつかみにくい。加えて、浅田は今季から、助走にステップを入れたオリジナル版に取り組んだ。「ジャンプを踏み切る距離が短くなって難しい」。昨年のGPシリーズで2度失敗。しかし全日本で完ぺきにこなし、見事に仕上げた。

 今大会で優勝を争う金妍児には、この武器がない。ほかのジャンプは同等だけに、トリプルアクセルを完ぺきにこなせば浅田が有利だ。「ミスター・トリプルアクセル」と呼ばれたオーサー・コーチも「真央のは素晴らしい」と絶賛。「金とは、そこで差が生まれるかも」と警戒した。

 その金妍児は腰痛を抱える。安藤や中野もジャンプに安定感を欠く。ライバルたちが不安を残す中、浅田だけが好調を維持している。磨きをかけたオリジナルのトリプルアクセルが、浅田を初優勝に導く。【吉松忠弘】

[2007年3月21日9時7分 紙面から]

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