いよいよ今季3戦目のメジャー全英オープン、舞台はゴルフの聖地セントアンドルーズです。英樹と僕らは4週前の全米オープンの後、試合には出ずに調整を重ねて英国入りしました。全米オープンのチェンバー・ベイGCもリンクスだったので、同じフェスキュー芝や地面の硬さなど、イメージをそのまま持ってくることができました。

 ただ、風はこっちの方が強くて重いです。基本的にアウトは左から、インは右からの風。その中でフォローかアゲンストかの判断が難しい。逆の風が吹くと、まったく違うコースになってしまいます。

 だから、コース攻略もあまりイメージを固めすぎず、十分に準備をして、あとは臨機応変という形になるでしょう。球のちょっとした落ち方、跳ね方の違いで転がり方も大きく変わってしまう。予測不能なことも起きると思います。

 特に球の落としどころが見えないで打つ場面が多いので、いつも以上に細かいコースチェックが必要。手ごわいバンカーは112個あるといわれ、14ホールが共有グリーン(1つのグリーンの違う面で、2ホールのプレーが行われる)で、中には長さが100ヤードくらいのグリーンもあります。

 ここでタイガー(ウッズ)が勝った00年は通算19アンダー、05年が14アンダー、10年のルイ(ウェストヘーゼン)は16アンダー。難しいコースとはいえ、勝つためには少なくとも1日はビッグスコアが必要になるでしょう。そうなるとやはりパットが重要で、グリーンの確認はより入念になります。英樹は火曜日にパット練習に3時間も費やしました。また、タイガーは会見で「いつもより地面が軟らかく(ランが望めず)長いセントアンドルーズになるね」と話したそうです。

 予選ラウンドではメジャー3連勝を目指し、前週の米ツアーでも優勝したJ・スピース、そのスピースと全米オープンで争って2位になったD・ジョンソンと同組です。いい組み合わせに恵まれ、2人に負けないように頑張りたいと思います。(2015年7月16日付紙面掲載)