<宮里美香専属キャディー・加藤大幸>


 読者のみなさん、お久しぶりです。加藤大幸です。石川遼プロの専属時以来、約1年ぶりにコラムを書かせていただきます。よろしくお願いいたします。

 先週まで美香ちゃんと米女子ツアーのアジア2連戦に出場してきました。初戦のホンダLPGA(タイ)は65位。でもそこまで調子が悪かったわけじゃない。今季初戦にしては、ちょっと難しいコースでした。

 タイの会場は総じて、世界トップクラスの管理がなされています。グリーンも硬く、速く仕上がっている。しかも距離も長い。飛距離がある欧米勢ならまだしも、小柄なアジア勢は試合勘がないと、苦戦は必至。今季初戦の日本勢が、そろって苦戦したのも、そのためかと思います。

 タイガー・ウッズでも初戦は相性のいい大会を選びます。今年は通算7勝のファーマーズ・インシュアランス・オープンでした。美香ちゃんたちは日本から近いこともあってタイを選びましたが、来年以降は1月のバハマ、2月のオーストラリアどちらかを、相性次第で選んでもいいのではないかと感じました。

 遼は年末年始も試合に出続けていたので、試合勘がなくなることはなかった。だから年始初戦の難しさというのは、僕にとっても「発見」でした。タイではグリーンのくせをつかむのに、驚くくらい時間がかかってしまいました。そういう不安は、すぐに選手に伝わってしまうもの。これは反省です。僕もオフ中、試合勘をなくさない工夫をしないといけない。

 美香ちゃんも僕もシンガポールでの2戦目、HSBC女子チャンピオンズ(29位)の中盤から試合勘が戻ってきました。今週は7日開幕の国内開幕戦、美香ちゃんの地元沖縄開催のダイキンオーキッド・レディース。いい準備をして臨んでいるシーズンですので、今後に期待してください。(2014年3月4日付紙面掲載)