ラウンド中のエネルギー補給は近年すっかり定着した。バナナ、おにぎり…。パクつくものは選手によって違う。鈴木は「食べるのがめっちゃ遅い」ので、母親が作った一口サイズのおにぎりを4個、透明の容器に入れたりしていた。しかし、夏場は傷むのが怖い。

 そんな鈴木がついに見つけた。大豆バー「SOYJOY」のアーモンド&チョコレートである。5月下旬、中京テレビ・ブリヂストンの会場で選手用に置いてあったものを食べた。

 「SOYJOY自体は好きなんで、イチゴ味とかも試したんですが、ちょっと甘すぎて…。アーモンド&チョコは完璧でした! まずめちゃくちゃおいしい。チョコなのに口に変な甘さも残らない。口が“ぱさぱさ”になる感じもない。一口食べて、袋の端を折って残しておいても問題ない。もう“出会っちゃった”って感じ」

 まるで宣伝文句のようにコメントを並べるが、実際、ぞっこんだ。1ラウンドで2~3個食べる。コンビニで一気に15個もオトナ買いしたことがある。

 昨季、国内メジャーの日本女子プロで初優勝して脚光を浴び、今季の目標は年間3勝。まだ未勝利だが、最高の“相棒”を得て準備は万全だ。【加藤裕一】

 ◆鈴木愛(すずき・あい)1994年(平6)5月9日、徳島県生まれ。ゴルフは11歳から。三加茂中3年の09年に日本女子アマでメダリスト。鳥取・倉吉北高1、2年時にJGAナショナルチーム育成選手。13年プロテスト合格。昨季は日本女子プロで初V、賞金ランク18位。155センチ、55キロ。