石川遼(17=パナソニック)が挑むマスターズ開幕(4月9日、オーガスタナショナルGC)まで約1カ月に迫った。日刊スポーツでは4日から、各界著名人が石川へ激励、期待、アドバイスなど熱いエールを送る「遼くんへの伝言」。
第9回 生活にメリハリつければ結果ついてくる/杉山愛さん
海外を転戦している私が、その秘訣(ひけつ)を石川選手に明かすなら「メリハリ」だと思うんです。生活にメリハリをつける。だから言葉や習慣が違う国でも、私は何とか長持ちしてやっていられます。テニスはメンタルスポーツと言われますが、ゴルフはもっと気持ちが影響しますよね。その点でメリハリはツアーを回るのに大事なキーワードだと思います。
私にとってツアーが自分の生活場所です。石川選手も米国ツアーがそうなっていくんでしょう。その中での生活を、どうやって楽しめるかが重要になる。楽しむことができれば、気持ちも自然と充実します。1日の中でプレーや練習をしている時間はそう長くはないんです。だからそれ以外の時間で観光をしてみたり、ショッピングしたり。自分が楽しめる時間を取るようになって、ツアーを回ることが苦じゃなくなっていきました。
言葉も同じです。ジュニアの時から海外を回っていて、英語は絶対に不可欠だなと感じていました。小さい時からブロークンイングリッシュで話そうとしていました。普段の生活の中で困らない程度に話せるようになると、人とのコミュニケーションの輪もどんどん広がっていきます。そうするとテニス以外の楽しみも、どんどん増えていくんです。世界中に友達ができて、それが自分にとっての財産になり、そのネットワークにも助けられます。
食事もメリハリをつけて食べると楽しめますよ。もちろん、なれている日本食だと落ち着きますが、その土地のおいしいものを見つけて食べに行き、たわいもない話をしていると、本当にリラックスできるんですね。もちろん食べて失敗だったと思うこともありますが、それも楽しいひとときだと思えるんですね。
プロになってツアーを回り始めた時、一番、感じたのは食うか食われるかの世界だということでした。とてもタフで、なれるのに2年間ぐらいかかりました。石川選手も米国ツアーを転戦するようになれば、本当に厳しい世界に身を置くことになるのだと思います。その中に飛び込んでいくのは、本当にきつい。でも生活にメリハリをつけてやっていけば、そこが自分の居場所だと感じる日が必ずやってくる。そうすれば、自然と結果はついてくるのではないでしょうか。
◆杉山愛(すぎやま・あい)1975年(昭50)7月5日、横浜市生まれ。5歳でテニスを始め、日本人初の世界ジュニア1位となる。92年プロ転向。4大大会ダブルス3勝、混合1勝。00年ダブルス世界1位となり、03年最終ランクでは日本人初の単複同時トップ10入りを果たした。ツアー通算単6勝、複37勝の計43勝は日本最多。4大大会59大会連続本戦出場は現役世界最多。161センチ、56キロ。
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