<男子ゴルフ:VanaH杯KBCオーガスタ>◇初日◇27日◇福岡・芥屋GC(7146ヤード、パー72)◇賞金総額1億1000万円(優勝2200万円)
石川遼(17=パナソニック)が、今季の最速3勝へスタートダッシュを決めた。ツアー自己ベストに並ぶ7アンダーの65をマークし、首位と1打差2位につけた。好調なパットで7バーディー、ボギーなし。男子ツアー唯一の高麗グリーンを攻略し「素晴らしい週になることは間違いない」と、早くも勝利の予感を漂わせた。優勝すれば1997年(平9)の尾崎将司以来の8月時点での年間3勝到達で、賞金ランクも1位に浮上する。原口鉄也(35)が8アンダーの64で回って首位に立った。
首位と1打差2位で初日を終えた石川に、早くも勝利の予感が漂っていた。「これだけいいスタートが切れて、素晴らしい週になることは間違いないと思ってる」。7バーディーを積み重ね、ボギーもたたかず、首位と1打差につけた。
パットが好調だった。インスタートの11番で5メートルを沈めると、男子ツアー唯一の高麗グリーンをことごとく読み切った。「11番は前半の3メートルが上りの逆目で、後半の2メートルは順目の下り。そこでタッチを出せたのが大きかった」。強い芝目のグリーンに対し、無理に強く打つのではなく、振り子のように一定の速度でストローク。現在、平均パット数1位(1・7206)の実力を見せつけた。
2週前の全米プロから最終戦の12月日本シリーズまで17連戦が続く。この日はコースに近い福岡・前原市の最高気温が34・7度を記録したが、ラウンド中は日傘をさし、疲労を防ぐクエン酸入りの特製ドリンクを2リットル飲んで水分補給。72で回った14歳の伊藤誠道の存在も発奮材料になった。「ボードがある所は誠道の名前を探していた。後輩の頑張りはすごく刺激になる」。
スコアは完ぺきだが「90点や85点の高い点数はあげられない。いくつか修正点はある」と満足していない。この日のフェアウエーキープ率は35・7%(105位)で、平均飛距離は294・5ヤード(73位)。「ドライバーがスライスしたホールがあった。もう少しスピードをつけて体重移動しないと飛んでいかない」。もはや好スコアを出しただけでは喜べなかった。
今大会はコーチの父勝美氏が今年初めて不在なだけに、自身の状態を自分で見極める。最速で3勝目を挙げれば同時に賞金ランクも1位に浮上する。「まだまだできる。向上心を持ってやりたい」。進化する17歳が鋭い目つきで言い切った。【木村有三】

