<男子ゴルフ:ダンロップフェニックス>◇初日◇19日◇宮崎・フェニックスCC(7010ヤード、パー71)◇賞金総額2億円(優勝4000万円)

 賞金ランク1位の石川遼(18=パナソニック)が、賞金王への執念を見せた。出だし(10番)からではプロ初の3連続ボギーも、終盤に巻き返しパープレーの71で首位と6打差31位につけた。後半7番パー5では松の根元から果敢にサンドウエッジでピンを狙い、シャフトを曲げながらもパーセーブ。8、9番の連続バーディー締めにつなげた。久保谷健一(37)が6アンダーの65で回り首位。賞金ランク2位の池田勇太(23)は74で60位と出遅れた。

 厳しい状況を楽しんでいるようだった。2オーバーで迎えた7番パー5。グリーンまで残り30ヤードの第3打は、松の根元からだ。右打ちは難しかった。ピンも前方の松越えになり、狙いづらい。それでも18歳は、笑顔で素振りを繰り返した。

 石川

 フォローでシャフトが木の幹に当たる感じだったからハンドレート(グリップの位置を右寄りに構えること)にしたんです。ボールも上げなきゃいけないし、ある程度のスピードで振る必要もあった。

 いいイメージだけを頭に描きサンドウエッジ(SW)を振り抜くと、クラブは木にガツンと当たって、球はフワリと舞い上がった。惜しくも枝に当たり、グリーン手前ラフへ。シャフトも「くの字」に曲がった。

 石川

 ちょっと失敗した。経験が浅かったかな。

 見守った観客からはため息がもれ、石川も苦笑い。それでも、自身「初めて」という執念の“シャフト曲げショット”が、流れを変えた。残り20ヤードの第4打をアプローチウエッジで10センチに寄せてパーセーブすると8番で12メートルを放り込んでバーディー。最終9番パー4は残り180ヤードからピン奥20センチにつけ、OKバーディーだ。6番から終盤4ホールで3つスコアを伸ばし、初の出だし3連続ボギーをきっちり取り戻した。

 今季も残り3試合。現在賞金2位池田に約550万円差をつけ1位に立つ。激しい賞金王争いでたくましさも増した。「出だしは多少緊張があったけど、焦ることはなく『去年と違って粘れる』と自分に言い聞かせた」。先週も、木の根元から3番ウッドを握り、この日と同様フォローでシャフトを木に当てた。大ピンチから2週続けて果敢に攻めた姿勢に、最年少賞金王への執念が見える。

 「あと54ホールかけてトップにジワリと近づいていきたい」。SWの曲がったシャフトは、ホールアウト後に交換。チャージは2日目から掛けても、遅くはない。【木村有三】