<男子ゴルフ:ダンロップフェニックス>◇最終日◇22日◇宮崎・フェニックスCC(7010ヤード、パー71)◇賞金総額2億円(優勝4000万円)
石川遼(18=パナソニック)が、史上最年少での賞金王獲得へ王手をかけた。71で回って通算1アンダー283で22位に入り、46位に終わった賞金ランク2位池田勇太(23)との差を約700万円に広げた。26日開幕のカシオワールドオープン(高知・Kochi黒潮CC)で優勝し、池田が7位以下に終わった場合、最終戦を残して賞金王が確定する。快挙達成に向け「どちらかが、断トツで勝つ展開になりそう」と、予告めいた言葉を発した。通算13アンダーのエドアルド・モリナリ(28=イタリア)がプレーオフを制し、日本ツアー初優勝を果たした。
春に始まった賞金王への長き道のりが、いよいよ大詰めを迎える。石川が池田を約700万円リードして残りは2戦。73年の尾崎将の26歳を越える最年少賞金王に、今週中にも手が届く。石川の言葉は何やら予告めいていた。
石川
やっとここまで来た。賞金王が決まるのはこれからですが、多少有利な位置にいる。ここまで来たら何万円差とかではなく、どちらかが大きな成績を出して、断トツで勝つ展開になりそう。
根拠があるわけではないが、予感があった。次戦で優勝することが前提の偉業への道筋が、見えているかのようだった。
焦りが募る日々を乗り越えた。前日21日、「ここ1カ月くらいフラストレーションがたまるラウンドが続いている」と告白。練習場でできることがコースでできないと、もがいていた。だが、この日は暗さはない。「焦ってもうまくいかないことを理解しました。この教訓を生かしたい」と晴れやかな表情だった。
ドライバーが不振でフェアウエーキープ率21・43%は決勝ラウンドに残った63人中最下位。「朝の練習場は今シーズンで1番調子が良かった」という感触が、結果につながらない。それでも、プレー中には笑みを浮かべていた。スコアを2つ落として迎えた13番332ヤードで左ドッグレッグのパー4。林越えの1オンを狙った第1打はグリーン左の「海の砂浜のような」砂地に。だが、目の前に立ちはだかった木の逆くの字に曲がった間を抜き、26ヤード先のピンまで20センチに寄せてバーディー。魅せてスコアを伸ばす「石川らしさ」が今大会初めて顔をみせた。
練習場の手応えを試合につなげるカギは「ほんの少しの気持ちの差。めげないでやること」という。史上初の10代賞金王へ「2度と訪れないかもしれない。本当に逃したくない!」。その強い気持ちが、後押しになるに違いない。今季4勝を挙げて歩んできた「キング」への道。あと1回優勝トロフィーを掲げれば、同時に獲得賞金2億円の大台も突破する。「遼劇場」のフィナーレへの舞台は整っている。【阿部健吾】

