プロゴルファー石川遼(18=パナソニック)の妹葉子さん(松伏第二中)が、13歳で女子ツアーデビューする可能性が高まった。3月19日開幕のTポイントレディス(3月19日開幕、鹿児島高牧CC)に主催者推薦で出場を打診されており、新潟県湯沢町での石川のスキー合宿に帯同している父勝美氏(53)が17日、「本人は出たいと言っています」と明かした。これから学校側と日程などについて話し合う。1月のジュニア大会で優勝するなど急成長している妹のツアー出場に、石川も「準備する経過が大事」と前向きだった。

 石川の妹葉子さんは、今季3戦目のTポイントレディスから主催者推薦での出場オファーを受けた。中学1年生のため、学校側との日程の調整が必要になるが、本人は出場に意欲的だという。父勝美氏も「本人が出たいと言っています」と明かした。実現すれば07年にツアー初出場で史上最年少優勝を飾った兄の15歳8カ月を、2歳以上更新する13歳6カ月でのツアーデビューになる。

 松伏第二中では兄と同じように陸上部の短距離選手として部活に励む一方、小2からゴルフの練習も続けている。フィギュアスケートの浅田真央似で、身長は中1では長身の約157センチ。体格を生かした、しなやかなスイングで、ドライバーの飛距離は約220ヤードという。08、09年と2年続けて男子ツアーのサン・クロレラクラシックのプロアマ戦に出場した経験もある。

 ベストスコアは「76か77」(父勝美氏)ほど。ただ今は伸び盛りで、ゴルフも急成長している。1月5日には日本ジュニアゴルフ協会主催の石川遼カップ(3月6日開幕、烏山城CC)の地区予選会(東筑波CC)に出場。12~14歳女子の部(5934ヤード、パー72)で、77で回り1位で本戦出場を決めた。

 石川は妹へのわずか13歳での出場オファーに驚いた。この日、湯沢町でのスキー合宿2日目のメニューを消化した後、「ビックリしましたね。結果は期待していない。絶対予選落ちだとは思う。ただ、それまでに準備する経過が大事」と話した。最近は直接スイングなどを教える機会も増えているという。「やる気を強く持っててくれればうれしい。かなり緊張するでしょうけど、その経験を今後の強みにしてくれると思います」と続けた。

 Tポイントレディスの初日は3月19日。石川は米ツアーのトランジションズ選手権に出場している。海を越えて「妹、奮闘」の報告が届けば、兄にとっても、4月のマスターズへの大きな刺激になりそうだ。【阿部健吾】