石川遼(19=パナソニック)が「熱血ジャンボ塾」で不振脱出を図る。長嶋茂雄招待セガサミー杯は今日21日、北海道・ザ・ノースカントリーGCで開幕。開幕前日20日、尾崎将司(64)から約1時間、身ぶり手ぶりを交え、アイアンショットの指導を受けた。

 夕やみ迫る練習場に、ジャンボと石川の姿だけがあった。プロ転向時から千葉県内の尾崎宅で直接指導を受けてきた。だが大会前日の会場での指導は極めて異例。予選落ちした全英オープンでの不振ぶりに「師匠」も「最近大したことないなと思った」といても立ってもいられなかった。

 尾崎からは(1)インパクトが短い(2)バックスイングでフェースが開いている-ことなどを指摘された。もっとも昨秋からウッズをヒントに、より体の回転を意識したスイングに改造中。その理論とは矛盾する点もあるため「どうするかは決めていない。もう1回考えたい」と慎重に言った。

 アイアンの課題が浮き彫りになった全英オープン。帰国後は、プロ転向後では初めてドライバーからアイアン中心の練習に変えた。打ち込みの数も1日50球から300球に増加。アイアンも小学6年生から使い慣れた「キャビティーバック」に戻すつもりだったが、この日は5月から使用する「マッスルバック」に再び変更するなど、試行錯誤を続ける。

 尾崎からは「ちょっとでも納得すれば結果は出る」と期待された。石川は「明日からすぐとかではなく1、2年練習を続けていくことで変わるはず」と長期的な視野で進化を誓った。【田口潤】