石川遼(20=パナソニック)が、師匠の尾崎将司(64)から恋愛とゴルフの「ダブルエール」を受けた。今日27日開幕のマイナビABC選手権(日刊スポーツ後援)に向け、26日は会場の兵庫・ABCGCでプロアマ戦に出場。今季未勝利と苦しむ状況に「まだ20歳じゃないか」と激励され、女性との交際には「周囲が当たり前にしてくれない。かわいそう」と気遣われた。師匠に温かく見守られ、プロ転向後のツアー初優勝を飾った地で復活を狙う。

 幼なじみの女性との交際宣言をした石川が、64歳の師匠から気遣われた。

 尾崎将

 年齢的に言えば当たり前のことなのに、周囲が当たり前にしてくれない。かわいそうだな。

 20歳の男に恋人がいる-。そんなごく普通のことが、大騒ぎになるスーパースターの宿命…。石川の現状を分かった上で、やさしい言葉を送られた。タイガー・ウッズに大量愛人疑惑が持ち上がった09年12月には「女には気をつけろ」と直接助言をもらったこともある。今回も、いつも以上に神経を使わざるを得ない弟子へ、気持ちが明るくなるようなジョークも飛んだ。

 尾崎将

 (彼女が)余ったら、1人くらいオレが引き受けるよ。

 恋愛だけじゃない。今季未勝利と苦しむ本業のゴルフでも、25歳の池田とともに激励の言葉をもらった。

 尾崎将

 (石川や池田は)人に期待されるし、本人もこうしなきゃいけないという責任感、自分の夢が大きい。そのギャップを感じるかもしれないけど、まだ20歳と25歳じゃないか!

 石川はこの日も地道な努力を続けた。特注の中尺パターをプロアマ戦でも使ってストロークを修正。ドライバーでは、グリップエンドをへそにあてる素振りを繰り返し、正しい回転法を体にたたきこんだ。「ここのコースは飛距離が出る選手に有利。グリーンの相性もいい。いい準備はできている」。

 08年にプロ転向後のツアー初優勝を飾った思い出の大会。復活には最適の地で、師匠のエールに応える。【木村有三】