【ホノルル(米国)10日=加藤裕一】石川遼(20=パナソニック)が1日10時間、フルスイング計約800本をこなした。今季メジャー初戦マスターズ(4月5日開幕)自力出場となる同大会直前の世界ランク50位以内を狙う戦いは、12日に米ツアー・ソニーオープン(米ハワイ州ワイアラエCC)で幕を開けるが、その2日前に異例の猛練習となった。

 午後6時。大会用のイベント中だった18番を除く、練習ラウンド17ホールのラストとなった9番パー5(506ヤード)のグリーン後方に、半円の立派な虹がかかった。「色が濃いですね。新鮮でした」。

 「たくさん打ちたかった」-。午前8時過ぎに打撃練習場へ。ほとんど2番アイアン、3番ウッドの長い番手で約4時間、マッサージ休憩を挟み、おにぎり1個だけでさらに1時間。計約600球。「ドライバーはいい感じになってきた。ショートアイアンも。全体に一貫性を持たせるために、その中間のクラブを意識した」。その後のラウンドは、各1打の前に素振り3本をワンセットにして約200本。終盤はグローブを外し左手のひらに氷のうをあてながら左側の壁を意識した新スイングで回った。

 10日発表の世界ランクは51位から48位に。マスターズ自力出場挑戦へ、戦闘態勢が整ってきた。