<米男子ゴルフ:ソニーオープン>◇2日目◇13日◇米ハワイ州ワイアラエCC(7044ヤード、パー70)◇賞金総額550万ドル(約4億1250万円)優勝99万ドル(約7425万円)

 【ホノルル(米国)=加藤裕一】今季初戦の石川遼(20=パナソニック)が94位で予選落ちした。80位から巻き返しを狙ったが、パープレーの70でスコアを伸ばせず通算1オーバーと2打及ばなかった。この日はミュージシャン内田裕也(72)が応援に来場。「どん底を乗り越えてこそ真のスーパースターになれる」とロック魂のエールを送った。

 マスターズ(4月5日開幕)に自力出場できる同大会直前の世界ランク50位以内へ。現在同48位の石川は少しでもポイントを稼ぎたいところだが、予選落ちとなった。アマチュアだった07年以来初めてシーズン未勝利に終わった昨季から断ち切れない“負の流れ”に、72歳のロックンローラーがコースに駆けつけ、エールを送った。

 「もっとスターらしく威張ってほしいね。そしてどん底を経験すりゃあいい。極限から極限だよ。苦しんで、乗り越えて、それで初めて本当のスターになれるんだ」と内田。石川とは4年前、ハワイのローカル大会パールオープンで対面。「彼から『写真、撮ってください』ってね。『俺、知ってんの?』と聞くと『もちろんです』って」。この日は顔を合わせることはなかったが「俺は昔、17歳の沢田研二を京都から呼んだんだ。審美眼は持ってるつもりだよ。遼くんも20歳だろ。プライベートでも彼女どうこうで騒がれてさ。ここから地に足つけて戦ってほしい」と話した。

 当の石川は、予選落ちにさしてヘコんだ様子を見せなかった。11番の3パットなど、小技のミスが響いた1日を振り返り「悪かった点より、いい点がたくさんあった。一昨年、昨年より明らかにショットに手応えが出てきた。どうしようもない予選落ちじゃない。ビッグスコアを出せる可能性もあります」。次戦は26日開幕の米ツアー、ファーマーズ・インシュアランスオープン。「まだまだこれからです」と強気に話していた。