【ロサンゼルス(米カリフォルニア州)14日=木村有三】逆風のRYOだ!

 米ツアーのノーザントラストオープンは16日にリビエラCCで開幕する。石川遼(20=パナソニック)は、前日に続いて池田勇太(26)らと練習ラウンド。アゲンストの風に負けない力強いドライバーショットを連発し、スイング改造の成果を実感。難コース攻略へ、確かな自信をつかんだ。

 太平洋から吹く逆風に負けなかった。15番パー4。石川のドライバーショットは、同組の池田より約30ヤードも飛んでいた。追い風が吹いた18番はほぼ同距離だったので、アゲンスト時の石川の飛距離は段違い。「スイングを変えてから、体が起き上がらなくなり力強い球が打てるようになった。飛距離も伸びていると思う」。満足げに振り返った。

 昨季までは、無風や追い風時の飛距離は米ツアーでも上位だったが、逆風が吹いた途端に飛距離が落ちていた。高くて軽い、吹き上がりやすい球質が課題のひとつだった。だが、昨年12月に出場したドラコン日本一決定戦で「体の前傾を最後まで崩さないまま、体を速く回転する方法」を学び、スイングを改造。逆風を切り裂くような中弾道を手に入れた。池田とともに同組だった昨季米ツアー平均飛距離303ヤード(13位)のレアドよりも飛んでいた。

 「こっちのコースは、1番手でも短いクラブでグリーンを狙いたいですから」。逆風でも飛距離が落ちない球質は、難コースで大きな武器になる。予選は09年マスターズで一緒に回ったダニー・リー(21)と同組。元天才少年同士の久々対決が楽しみになってきた。