女子ゴルフの開幕戦ダイキン・オーキッドレディースは今日6日、沖縄・琉球GC(6529ヤード、パー72)でスタートする。5日はプロアマ戦が開催され、昨季賞金ランクが日本人最高5位の成田美寿々(22=オンワードホールディングス)は、今季の目標にツアー史上初の「平均ストローク(S)60台」を掲げた。

 ツアー屈指の元気者が、前人未到の領域に挑む。「プロになって年々(平均Sが)減ってきているので」。プロ1年目の12年は72・7656、13年は71・9395、昨年は70・9134。仮に60台に突入すれば、賞金女王、そして夢の来年8月リオデジャネイロ五輪代表がぐっと近づく。

 昨季、賞金女王アンがあと1歩まで迫った“大台”を簡単に考えてはいない。「飛距離を20ヤード伸ばせば、平均Sが0・3縮まると本で読んだ」。弾道測定器トラックマンを約200万円で購入。2月の宮崎合宿で会ったアマの飛ばし屋・三浦桃香(16)と自分のデータを比較してスイング改造し、ドライバーのシャフトも45インチから46インチと長くした。「早く開幕しろ、開幕しろと思ってきました」。偉業に挑むシーズン初戦へ、鼻息は荒い。【加藤裕一】

 ◆成田美寿々(なりた・みすず)1992年(平4)10月8日、千葉県市原市生まれ。ゴルフは12歳から。拓大紅陵高を経て、日体大1年時の11年にプロテスト不合格後、QTでツアープロ転向。プロ1年目の12年富士通レディースで初優勝。ツアー通算5勝。167センチ、60キロ。

 ◆平均ストローク ツアーでの総ストローク数を総ラウンド数で割った数値。88年ツアー制施行後では97年に福嶋晃子が初のアンダーパー、71・9580を記録した。日本男子ツアーの最少記録は、95年に尾崎将司が記録した68・92。