勝みなみ(16=鹿児島高2年)が初優勝し、待望の「女子アマ日本一」の称号を手にした。36ホールで争う決勝で王天■(おう・てんよ、16=高松中央高1年)を、6アンド5(5ホール残して6アップ)で下す大勝だった。昨年の日本ジュニアと合わせて日本タイトル2冠とし、アマでは「やり残したことはない」と満足感に浸った。

 5アップで迎えた通算31ホール目となる13番、勝は残り160ヤードの第2打を6番アイアンでピン右2メートルにつけた。「これは絶対に入れたい」と、キャディーを務める母久美さん(48)に宣言して、フックラインを見事に沈めた。勝利が決まって力強いガッツポーズを3回。日本女子アマランク1位の貫禄勝ちだ。

 「大事なところでパットが入ってくれた。本当にうれしいです」。直前の12番でも2メートルを決めた。7番で6アップも、王の踏ん張りの前に11番で4アップまで落とし、苦しい流れになりそうなところで、逆に畳み掛けた。前日までパットで押し出す傾向があったのを修正、手首を動かさずに打ち、特にスライスで注意したのが奏功した。

 これでアマのタイトルについて「やり残したことはない」と潔く言った。日本女子オープンのベストアマは取っていないが、「う~ん…。ベストアマより、勝ちたいです」と笑った。すぐにプロ転向するという意味ではなく、次の目標はアマのままツアー競技で2勝目を挙げること。それが実現すれば、その時はプロ転向を「考えてみます」というスタンスだ。

 7月1日に17歳になる。「花のセブンティーンですね。いい誕生日プレゼントになりました」。以前から欲しかった約3万円のヘッドホンを「買っちゃおうかな~」。17歳の抱負は「去年と同じように、革命を起こす年にしたいです!」。15歳だった昨年4月にKKT杯バンテリン・レディースで最年少優勝。次戦は7月17日からのサマンサタバサ・レディースで、勢いに乗って女子ツアー史上初のアマで2勝という“革命”を起こすかもしれない。【岡田美奈】

 ◆日本女子アマ選手権 1953年から始まり、00年から5日間競技でマッチプレーを導入。第2日までストロークプレーで、上位32人がマッチプレーに進出。第3日に1回戦と2回戦。第4日に準々決勝と準決勝。最終日に3位決定戦と決勝(36ホール)。メダリスト(第2日首位)と4強には、10月日本女子オープン出場権が与えられる。歴代覇者には清元登子、服部道子、大山志保ら。日本ジュニアとの2冠は上原彩子、宮里藍、宮里美香、諸見里しのぶ、比嘉真美子ら過去11人。優勝者は3年以内のプロテストで1回だけ1次テストが免除される。

※■は女ヘンに予