小平智(25=Admiral)が首位に2打差4位と好発進した。交際中の元プロゴルファー古閑美保(32)が見守る前で、1イーグル、4バーディー、1ボギーの5アンダー67で回った。ゴルフの状態も体調もよく、さらに“ラブ・パワー”も加わって、第1日としては今季最高位からのスタート。昨年ダンロップ・スリクソン福島オープン以来の3勝目を狙える位置だ。

 小平は「前半は完璧なゴルフでした」と充実の表情で振り返った。10番スタートの12番パー3で1メートルのチャンスを外し「吹っ切れたのがよかった」。13番パー5では残り105ヤードの第3打をカップ横70センチにつけ、14番では5メートル、16番では7メートルが入った。18番パー5では残り269ヤードの第2打を3番ウッドでグリーン手前エッジまで運び、15メートルをパターで決めてイーグルだ。

 後半アウトは「守りに入った」。消極的という意味ではなく、雨が降ったために距離が残り、長いクラブでは確実にグリーン中央狙いというコースマネジメントだった。最終9番では深く難しいバンカーから3メートルにつけ、「入れて終わりたい」という重要なパーパットもねじ込んだ。攻守の切り替えが光った。

 先週に続いてこの日も古閑が応援していた。小平はおのろけでない旨を強調しつつ「力にはなりますし、いいところを見せたいですね」と爽やかに話した。同時に「(古閑は)すごい選手だったですけど、それはあまり気にせずに(自分の)彼女として(自分のゴルフを)見てもらいたい」と心境を明かした。前夜は一緒に焼き肉を食べたというが、ゴルフの話はあまりしないとか。古閑も報道陣に対し「すみません」と言っただけで、関係者が「今回は仕事ではないので、コメントはしません」と補足するなど、公私をはっきり分けているようだ。

 先週は36位どまりも、小平は今季予選落ちなし。「ショットはずっといい」。約1カ月前に痛めた首も治った。「オフにしっかりトレーニングしたし、状態はちゃんとしています」と準備は整っている。第2日以降に向けて「優勝争いできるよう、コツコツと(バーディーを)取れるところは取って」。勝って、古閑と喜びを分かち合いたいはずだ。【岡田美奈】