新垣比菜(16=沖縄・興南高2年)が猛チャージで史上5人目のアマチュア優勝を視界に捉えた。第1日は1オーバー、50位タイでこの日は第1組スタートだったが、3番パー5で第3打をピンそば30センチにつけてバーディーを奪うなど、7バーディー、1ボギー。プロツアーの自己ベストに並ぶ66で通算5アンダー、139までスコアを伸ばし、首位と3打差の5位タイに急浮上。「7アンダーを目指して回ったので、1打足りなかったけど、満足ですね」と笑みを浮かべた。

 4月にステップアップツアー開幕戦で優勝を果たし、直近2試合はいずれもトップ10に入りベストアマを獲得。着実に結果を積み重ね、落ち着きも出てきた。8番では先に打った飯島茜(32=フリー)のパットを参考にラインを見極め、7メートルのバーディーパットをカップイン。さらに15番は15メートルのロングパットを決めた。

 プレー中はキャディーを務める父博昭さん(53)にまず自分の意見を伝え、それに対して博昭さんが修正を加える、というスタイルを貫いている。「違ったりしたら、ちょうど中間を取ったり。この3週間、ケンカまではないですけど、言い合いはあります。イライラしちゃう時はあるので。(父のライン読みで助かったのも)半分くらいありましたけど、お父さんの意見で外すのもあるので」と、いたずらっぽく笑う。

 初の最終日最終組。88年のツアー制度施行後初となるアマチュア選手の3週連続トップ10どころか優勝も狙える位置につけた。「自分のベストを尽くしてやりたいですね」。初々しい16歳に大きなチャンス到来だ。