メジャー初制覇を狙う宮里美香(25=NTTぷらら)が優勝争いを演じた。首位と3打差6位から出て、6バーディー、4ボギーの70で回り通算6アンダー210とした。横峯さくら(29)は73で通算6オーバー、成田美寿々(22)は76の同4オーバーで終えた。大山志保(38)宮里藍(30)渡辺彩香(21)野村敏京(22)吉田弓美子(28)笠りつ子(27)は予選落ちした。

 宮里美が第3日も奮闘した。17番パー5は約4メートルのバーディーパットを決めて、この時点で首位と2打差の通算5アンダーまで伸ばした。悲願のメジャー優勝を射程圏内とした。

 いかにもリンクスの強風の中、5番パー4で第2打を曲げてボギーが先行したが、7番パー5で2メートルを沈めた。ホール別難易度1位の8番をボギーとしたものの、11番パー3で7メートルを沈めて再びスコアを戻した。12番も連続バーディーとして1つ伸ばした。「アンダーパーで回りたい気持ちもあるけど、パープレーでいいかな」と話していた。その後も一進一退だったが、執念が上回った。

 前日の第2日も耐えていた。横殴りの風雨にも「しても一緒かな」と傘をささず、プレーに集中。第1日に52人もいたアンダーパーで回った選手が5人に激減した日に3バーディー、3ボギーのパープレーにまとめた。「もう少しいいスコアで回っている気がする」と誇らしげだった。

 風の強い沖縄で生まれ、全英も7年連続7度目。培ってきた技術と経験の“引き出し”を開けた。パット数は27。予選2日間で部門別ランクで1位という安定感だった。低弾道で風に強いパンチショットも決まった。猛烈なアゲンストの16番パー4は第2打を刻んで3打目勝負に出て、パーセーブ。17番パー5は、逆風の120ヤードの第3打で6番アイアンを握り、2メートルにつけてバーディーを奪った。

 通算29度目のメジャー。11~12年には8試合で6度もトップ10入りした。宮里藍と同じで、もういつ勝ってもおかしくない。「自分のゴルフができたらいい」と意気込みを語っていた。