プロ3年目の松森彩夏(21=スターツ)が3アンダー69で首位タイ発進した。7月全米女子オープン挑戦後、原因不明の左手親指痛で不振続きだったが、それが癒えてショットが復調。初優勝への夢が広がる好スタートだ。

 女子ツアー初開催の名門・小樽を松森が攻略した。8番では残り143ヤードを6番アイアン、9番は92ヤードを50度のウエッジ、そして難関18番は199ヤードを5番ウッドで、いずれもカップ横30センチにつけるOKバーディーだ。「ショットでバーディーが取れたので、気分的に楽でした」と愛らしい笑み。特に18番はグリーン左奥の難しいピン位置で、手前バンカー上から傾斜を利用してつけたスーパーショットだった。

 4月フジサンケイ・レディースで2位となり、注目された。スレンダー美女としても名を広め、その後7位が2回。予選を勝ち抜いて、メジャー舞台も経験した。だが、その後は左手痛で棄権、2戦欠場、3戦連続予選落ち…。都内だけでなく栃木、茨城などの病院を渡り歩いた。「振り切れなくて距離が合わなかったのが、今週になって振れてきた」。痛みが消えた上、シャフトを重めの柔らかいものに替え、クラブに仕事をさせたのも奏功した。

 現在賞金ランク45位。「第1はシード確保ですが、その中で優勝を考えながら」。サッポロビールとスポンサー契約し、帽子とボールマーカーには同社の★マーク。縁のある北の大地で初勝ち星を目指す。【岡田美奈】