今日30日に20歳の誕生日を迎える池村寛世(ともよ、フリー)が6バーディー、2ボギーの68で回り、通算13アンダーで首位と1打差2位に浮上した。ツアー出場3試合目の池村が優勝すれば、日本ゴルフツアー機構が発足した99年以降で松山英樹の最短2試合に次ぐ快挙となる。

 今日最終日に20歳になる池村が、3日連続の60台で4位から2位に浮上した。最終日最終組を初体験することになり「最高のプレゼント。あとは自分がどういうプレーをするか」と喜んだ。ツアー出場は3試合目。優勝すれば松山英樹の最短2試合に次ぐ記録だ。

 4位から出て「地に足がつかないままだった」と言う。スタート後の2、4番でボギーをたたいたが、6番パー5でティーショットがフェアウエーを捉えると、平常心を取り戻した。アイアンには手応えがあった。家族が応援に駆けつける中、好機を量産して6バーディーを奪った。

 鹿児島県志布志市のサツマイモ農家の長男。鹿児島・尚志館高時代にはオーストラリアへ留学してゴルフ漬けの日々を送った。帰国後は高校を中退し、プロの道を歩んできた。現在は下部ツアーが主戦場で、両親からは「ゴルフが駄目だったら後を継げ」と言われることもあるという。

 試合出場の経費は賞金でまかなう。「行けなくなったら終わり。いいプレッシャーになっているかも」と自己分析。最終日の緊張は必至と自覚するが「早く開き直りたい。最後まで諦めない」と堂々と言った。

 ◆池村寛世(いけむら・ともよ)1995年(平7)8月30日、鹿児島県生まれ。10歳からゴルフを始める。13年プロ転向。ツアーは14年ダンロップ・スリクソン福島オープン予選落ち、15年ミュゼプラチナムオープン48位。得意クラブはドライバー。趣味は音楽鑑賞。166センチ、72キロ。