池田勇太(29=日清食品)が1イーグル、8バーディー、4ボギーの66で回り、通算20アンダー268で初日からの首位を守って今季初勝利を飾った。自身3度目の完全優勝でツアー通算13勝目。初優勝からの連続シーズン勝利は現役では最長の7年連続に伸びた。

 初日から首位を守り続け、池田が12年キヤノン・オープン以来、自身3度目の完全優勝を果たした。

 「苦しみながらも、イーグルもあったし、いいゴルフができた。(完全優勝は)久しぶりで、自信になる。ツアーが続いていく中でいいきっかけになった。やっと(今季の)スタートという感じ」。通算13勝のうち10勝が8月以降という、得意のシーズン後半初戦できっちり今季初勝利を飾った。

 ゴルフの道に導いてくれた祖父直芳さん(享年85)が5月に死去。師にささげる優勝にもなった。祖父の死後、選手、選手会長として忙しい日々を送る中、仏壇の前では思い出に浸る時もあったという。「優勝を早くすることで(家族)みんなに笑顔が戻ってくるだろう」と期するものもあった。

 ボギーで発進したが「そんなに不安はなかった」という。すぐに盛り返し、5~7番はきっちり寄せて3連続バーディー。さらなる見せ場は前方のティーを使用した323ヤードの14番パー4だ。ピンそば1メートルに1オン。イーグルで沸かせ「男子(ツアー)っぽさを見せられたんじゃないの」と自賛した。

 選手会長3期目を「集大成」と位置づけている。目標は「会長として最多勝と賞金王」。賞金ランクでは41位から9位に浮上し「2勝目をさっさと挙げて、上に行くだけだ」と豪快に言った。

 初優勝からの連続シーズン勝利は、現役では最長となる09年から7年連続に伸びた。この1勝をきっかけにして、池田の快進撃が始まりそうだ。