「元天才少年」市原弘大(33=フリー)が、通算4アンダーで首位と4打差の3位に浮上した。4バーディー、1ボギーの前半は「言うことなし」。後半もパープレーでしのぎ、6バーディー、3ボギーの68にまとめた。光ったのは7、11、13番と3度のチップインバーディー。いずれもサンドウエッジで決め「初めてじゃないですか」と驚きを隠せなかった。

 18歳だった01年、ジュニアタイトル25個を引っ提げて鳴り物入りでプロ転向も、パターイップスや腰椎ヘルニアに苦しめられてきた。3年ぶりにシードを奪回して臨んだ今季も12試合で7度の予選落ち。それでも前週のRIZAP・KBCオーガスタで9位に入った横尾要(43=EH)にあやかり、アイアンをフォーティーン「TC-777」に替えたのが奏功した。

 4戦ぶりの予選突破はツアー初優勝も狙える好位置。それでも「突然良くなったので、気持ちがバーンといくと(流れが)壊れちゃう。ゆっくり、ゆっくり、いきますよ」と、自らに言い聞かせるように話した。