プロ1年目の青木元美(23=フリー)が首位と3打差14位でスタートした。東北福祉大OGで松山英樹と同期だが、今季はツアー出場全21戦で予選落ち。この日は2バーディー、ノーボギーの2アンダー、自己ベストスコア70をマークし、初の予選通過と優勝争いを視界に入れた。

 長いトンネルにやっと光が差した。「ショットはピンについていたし、4アンダーぐらいいけるかなと思った」と青木が笑った。前半18番で30ヤードのチップインバーディー、後半7番は2メートルのバーディーパットを決めた。ノーボギーの70。5月リゾートトラスト第2日の71を更新する自己ベストスコア。ツアー1年目、出場22試合目にして待望の予選通過は目前だ。

 ゴルフは14歳で始めた。ジュニア全盛の昨今では遅い方だが、アマチュア時代は“王道”を歩んだ。宮里藍らを輩出した東北高卒。東北福祉大では「同期に松山がいますからね」と、松山英樹を見てきた。

 ゴルフ歴の短さを補うため、練習も人並み以上にこなした自負はあるが、誰もいないはずの練習場で汗を流す松山を何度も見た。「彼は人前ではそうでもないのに陰ですごく努力する」という。昨秋の最終QTを39位で終えた後、その松山からLINEで「すごいね」とメッセージが届いた。

 首位と3打差14位。「今季はツアーで経験を積みたい。プロテストは来年受験するつもりです」。まずは今日5日に予選通過。そして上位、優勝争いに挑む。【加藤裕一】

 ◆青木元美(あおき・もとみ)1991年(平3)11月22日、大阪市生まれ。大阪・阪南中1年までバスケットボール部所属。父義夫さん(65)の仕事の関係で中国・大連市に引っ越し。東北高を経て東北福祉大を昨春卒業し、TPD登録(最終QT39位)で今季プロデビュー。158センチ、57キロ。