菊地絵理香(27=オンワードホールディングス)が日本女子オープンでまたも2位に終わった。首位スタートから74と2つスコアを落とし、通算2アンダー286で田仁智(チョン・インジ、21)李美香(イ・ミヒャン、22)の韓国勢と3人プレーオフへ。4ホール目に力尽きた。今年の全米女子オープン覇者・田は5月サロンパス杯に続き、国内メジャー2戦2勝。国内メジャーは5戦連続で海外勢が優勝し、日本勢にとってのワースト記録を更新した。

 菊地の我慢も限界だった。大会ホール別難易度1位の18番パー4を使ったプレーオフ(PO)。レギュラーラウンドで第2日から3日連続ボギーだった“鬼門”で、3ホール目まで1パットパーを重ねた。しかし…。4ホール目の第1打を右に曲げ、第2、3打はバンカーに入れて、ピン2・5メートルに4オン。田がボギーだったため、決めれば5ホール目に勝負を持ち込めたが、外して万事休した。

 「最後のパットはタッチが弱かったかな」。自身3度目のPO。昨年のNEC軽井沢72、富士通レディースと過去2度も、くしくも同じ3人POで、敗れた相手もイ・ボミ、アン・ソンジュの韓国勢。「でも、2回とも1ホール目で負けていたし、その点は成長したかなと。POへの苦手意識も少なくなった」。2年前の13年大会2位のリベンジを逃した悔しさもこらえ、菊地は努めて明るく振る舞った。

 しかし、日本勢には深刻な事態が続く。1年前の今大会でテレサ・ルーが勝ってから、国内メジャータイトルは5戦連続で海外勢にさらわれ、ワースト記録を更新。国内メジャー次戦は最終戦LPGAツアー選手権リコーカップ(11月26日開幕)。そこにも、田は襲来する予定だ。【加藤裕一】