47歳の誕生日を迎えた深堀圭一郎(フォーラムエンジニアリング)が、通算5アンダー137で9位につけた。体調が万全でない中でコース戦略、14番のチップインバーディーなど小技もあってベテランらしいスコアメーク。近年は故障にも苦しめられたが、05年ANAオープン以来10年ぶりの優勝も射程圏とした。

 深堀にとって、1年前とは対照的だった。46歳の誕生日は左ひじの故障で無念の棄権だった。「1時間390円のカラオケボックスで、マネジャーとお茶しました」と振り返る。今年はしっかり上位争いだ。

 簡単なラウンドではなかった。前日は強風の中でのラウンド。「想像以上にダメージが大きかった」。年齢的なものもあるだろう。疲れが抜けずに、飛距離が思うように出ない。そこで第2打で番手を上げたり、安全なゾーンを狙うなど経験力を駆使した。もともと小技巧者だが、最近は手に合うサンドウエッジが見つからず苦しんでいたが、やっと2週間前に納得の一品を入手。14番で前日は左カラーから、この日はグリーン右奥ラフから連日のチップインバーディーだ。

 誕生日の前祝いは済ませていた。「娘は(平日に)学校があるから」と、4日(日)に妻でアナウンサーの進藤晶子さん(44)ら家族でお祝いしてもらった。8歳の長女から「これを使って」と手づくりのコイン型マーカーを贈られ、もちろん今大会は使用した。最後の優勝は結婚以前。まだ父親の優勝を見たことがない愛娘に晴れ姿を見せたいところだ。【岡田美奈】