木戸愛(25=ゼンリン)が3年ぶりのツアー2勝目へ、4位から2位に浮上した。

 パー5の3ホールで確実にバーディーを奪う一方、9番で10メートルのパーパットをねじ込むなど、ノーボギーの68をマークした。「ショートパットもロングパットもしっかりと芯で打てているのが良かったです」という。

 この日は約2年前から師事する男子プロの芹沢信雄が応援にかけつけてくれた。スタート前の練習でショットからパットまでをチェックしてもらい「頑張ってこい!」と背中を押してもらったという。

 男子の藤田寛之らを弟子に持ち、8月初旬のmeijiカップではキャディーを務め、西山ゆかりを初優勝に導いた芹沢は「木戸ちゃんはクソマジメ。もう技術じゃなく、気持ちだけの問題ですよ」という。ツアー1勝を経験している木戸に対し、夏場には「かっこつけてんじゃねえよ。生意気なんだよ。もっと泥臭くやれ」と激辛のハッパをかけたという。

 木戸は「そう言われて、思うところがありました。初心に帰るというか、もっと落ち着いて丁寧にプレーするよう、心掛けています」。落ち着くため、せっかちで速足になりがちな自分をおさえ、コースでは「ゆっくり歩くこと」を意識している。

 復活Vのかかる最終日。木戸は「欲は胸にしまって、淡々とプレーしたい」。芹沢は「応援に来ようか、どうしようか。来てダメだったら、いやだしね。明日の朝、ちょっと様子を見て決めます」と話していた。