日本ゴルフ協会(JGA)は17日、日本オープン選手権やダイヤモンド・カップなどJGA主催大会の出場停止処分を科した岩田寛(34=フリー)について、処分の期間が2年間であることを公表した。都内で行われた来年度JGA主催のオープンゴルフ選手権予選会についての会見の中で、戸張捷常務理事(70)が経緯とともに明らかにした。

 戸張常務理事は「事情は分かるが、エントリーは(出場するという)契約のようなもの。前例を作るわけにはいかない」と説明。永田圭司副会長も「一部で海外流出に対する規制とも言われているが、あくまでエントリーの仕方、考え方の問題」とした。一方で処分内容については「前例がない」と規定などが明文化されていたわけではなく、岩田の返答を受けてから協議して決めたことを認めた。

 ◆処分の経緯 岩田は9月10日からの米下部ツアー終盤4試合の入れ替え戦に出場し、今季の米ツアー出場資格を獲得。帰国後の10月、すでにエントリーを済ませていた日本オープンと同週開催の米ツアー開幕戦に出場するため、翌週に迫った日本オープン出場を取りやめる意向をJGAに伝えた。JGAは米ツアーを優先する場合は処分の可能性があることを8日付の書面で通知。岩田側から「どのような処断でも受ける」という趣旨の返答があり、大会事業部会で対応を協議。20日付の書面で2年間の出場停止処分を通告。岩田も受け入れた。