日本勢の歴史的惨敗シーズンが幕を閉じた。申ジエ(27=韓国)がこの日のベストスコアタイ68をマークし、通算7アンダーの281で今季3勝目、ツアー通算12勝目を飾った。国内メジャーは昨年10月の日本女子オープン以降6戦連続の海外勢Vとなり、日本勢の連続V逸ワースト記録を更新した。また、賞金ランクは“2億円女王”イ・ボミ(27)を筆頭に、88年のツアー制施行後初めて上位5人を海外勢が独占した。

 今季の日本勢を象徴するようなシーズン最終日になった。申ジエが中盤、一気にギアを上げた。8番で2・5メートルのチャンスを決めると11番まで4連続バーディー。同じ最終組で1打差だった大山、2組前で2打差だった原が突き放された。最終的に6打差…。国内メジャー年間4戦で0勝だったのは史上初めて。それどころか、昨年から6戦連続V逸でワーストを更新した。

 勝率も、賞金ランクも海外勢に惨敗した。シーズン全37戦で15勝22敗と12、14年に続く3度目の負け越しで、勝率40・5%。賞金ランクは5位以上を独占された。昨季の4位以上独占を上回られた。

 賞金ランクで日本勢最高6位の渡辺は日本人で史上10人目の「1億円超え」を果たしたが「ボミさんは倍以上ですから…」。海外勢との差を「私に関しては第2打以降の精度」と自己分析した。6年間の米ツアー参戦経験を持つ07年女王の上田はメンタル面を強調した。「(母国でなく)海外に出たら、楽はできない。言葉も環境も違う。何をするにも勇気と覚悟がいる。(賞金ランク)上位5人はそれを持っている」。

 来季はリオ五輪もある。日本勢にとって、このオフは海外勢との差を埋める日々になる。【加藤裕一】