石川遼(24=CASIO)が3バーディー、1ボギーの68で回り、2アンダーで首位と4打差の9位スタートとなった。

 「徐々にですけど、アイアンの方向性が定まってきた。ショートアイアンがいいので、かみ合えば上を狙える。いいスタートを切れたので、差を広げられないようにいきたい」と満足げだった。

 4番で4メートルを沈めて初のバーディーを決めると、6番パー5でもグリーン手前から第3打のアプローチをピン奥50センチに寄せてバーディー。7番で1メートルのパーパットを外したが、13番では残り120ヤードから「久しくなかった納得の感じ」という会心の第2打で4メートルにつけてバーディーを奪い、スコアを伸ばした。

 スタート前の練習で「ストローク中のフェースの向きを感じやすい」と、車の中に置いてあったセンターシャフトのマレット型パターにチェンジ。さらに「今のストロークなら順手でも安定して打てる。18番の曲がるラインなんかは順手の方がラインを出しやすい」と、前週のカシオ・ワールドオープン最終日から続けていた左手を下にして握るクロスハンドグリップも順手に戻した。「終わりが近づくにつれて良くなってきた」。合計31パットという数字以上に手応えを感じている。

 この日の平均ストローク3・433と最も難しかった18番パー3では「火曜日にこのホールのために作ってもらった部分もある」という新3番アイアンでグリーンをしっかり捉えた。4メートルほどのバーディーパットはわずかに外れたが、パーセーブ。「このホールを4日間、パーで回れたら大きい」とうなずいた。ホールアウト後は真っ暗になるまでパッティンググリーンで感触をチェック。最後は誰もいなくなった練習場から充実の表情で引き揚げた。