日本プロゴルフ協会(PGA)は19日、「ネスレインビテーショナル 日本プロゴルフマッチプレー選手権 レクサス杯」(7月29日開幕、北海道・恵庭CC)の開催を発表した。

 14、15年と行われた「片山晋呉インビテーショナル ネスレ日本マッチプレー選手権 レクサス杯」が今回からPGA主管としてリニューアル。03年までメジャーとして開催された「日本プロゴルフマッチプレー選手権」の名称が“復活”する。ツアー外競技のため国内男子ツアーの賞金ランクにも加算はされないが、賞金総額は1億5000万円、優勝賞金に至っては国内史上最高額の1億円となる。

 PGAの倉本昌弘会長(60)は「日本の若者は1対1で人と争うという原点に欠け、ストロークプレーに慣れすぎているのではないかと感じていた。マッチプレーを普及させたい、若いゴルファーを育てたい、PGA会員を世界に出していきたいという思いで何かお手伝いできないかという話になった」と、PGA側からアプローチした経緯を説明した。

 この大会は立ち上げからツアーに属さないことで理想の形を追求してきた。1回戦で敗れた選手とスポンサー関係者による「サタデープロアマ」など、新たな試みで支持を拡大して協賛金を集め、年々賞金額も増加。ネスレ日本の高岡浩三社長は「ゴルフの新しいビジネスモデルを作りたい、賞金を稼いで海外に出ていく場としてほしいという思いは変わらない」とした上で「過去メジャー大会として行われていた歴史ある名前を引き継げる。選手選考もPGAが入ることでより多角的でフェアになるのではないか」と期待を込める。7月中旬をメドに出場選手32人を発表する予定だが、選考委員にはホストプロの片山晋呉(42=イーグルポイントGC)やアドバイザーとして丸山茂樹(46=セガサミーホールディングス)が名前を連ねるという。

 倉本会長は早くも私案を披露。「『マッチプレーの鬼』と言われた高橋勝成さんを告知イベントに起用してはどうか。幸いにも彼は(開催地の)北海道出身だから」と、85、87年の日本プロマッチプレーを制した高橋勝成(65)の名前を挙げ、PGAならではのサポートを模索していく。さらに「現状、32人出場という形では規定でJGTOの競技に入れないけど、将来的に公式戦となれば素晴らしい」と展望を語った。