片岡大育(だいすけ、27=Kochi黒潮CC)が1バーディー、1ボギーの70で回り、通算4アンダー、136で単独トップに立った。6ホールで1パットパーを拾うなど、和合Cの硬い地面対策として用意したウエッジが威力を発揮。粘りのゴルフで昨年5月の関西オープン以来となるツアー2勝目を狙う。1打差の2位には池田勇太とブレンダン・ジョーンズ(オーストラリア)。第1日にエージシュート目前の70をマークした尾崎将司は87と崩れ、通算17オーバーの98位で予選落ちとなった。

 10メートル近い強風が吹き荒れ、平均ストロークは前日の70・154から75・631に跳ね上がった。片岡は「3日分ラウンドした感じ」と疲労をにじませつつ「この風の中では、ほぼ100点に近い」と振り返った。

 少なくないピンチを救ったのはグリーンが硬く、コースが短いことによって100ヤード以内のショットが増える「和合対策」で新調した58度のウエッジ。アジアツアー参戦経験から、海外の硬い地面にもはね返されにくい少ないバンス(クラブヘッドのソールのふくらみ)を好んできたが、今週はそれをさらに削ったクラブを用意してもらった。5番では「10回打って2回パーが取れたら最高」という40ヤードのバンカーショットを、ピンそばに寄せてパーセーブ。後半の14、15、17番も難しいアプローチでしっかりとスピンを利かせてパーを拾い「“しのぎの片岡”です」と笑った。

 ギャラリーが増える17番からは「無愛想な顔でカメラに写るわけにいかない」と花粉症対策のマスクを外す余裕も。今季は予選落ちとなった国内開幕戦から同じ88年生まれの永野と重永が活躍。昨季一足先に初優勝は飾っているが「今年は置いていかれてますから。負けられません。チャンスをものにしたい」と意気込んでいる。【亀山泰宏】