鈴木愛(22)は約1年8カ月ぶりの2勝目に「すごく長かったですよ」と本音をもらした。

 この間にプレーオフ負け2回を含む2位が5回。プレーオフは3回目で、最終日最終組も今季3回目、いずれも「三度目の正直」となった形だ。

 最もつらかったのはプレーオフ負けした昨年8月meijiカップ前から昨季いっぱいだったという。「頑張りたいけど、気持ちが心の底から入っていかない。いい位置にいっても負けてばかりで、マイナス思考だった」と振り返る。

 そんな鈴木にとって今年4月フジサンケイ・レディースで大山志保(38)が優勝したことが刺激になった。大山のことは「選手としても、人間としても尊敬していて」。愛情を込めて「お姉ちゃん」と呼ばせてもらっている。大山の勝利に「うれしいけど、(勝てない自分が)悔しい。お姉ちゃんの後ろをついていけるようになりたい」と感じた。翌週のサイバーエージェント・レディースでは最終日最終組で「また負けるんだろう、と思われたくない」気持ちが強すぎて空回り。それが「今週は何も考えずに」落ち着いて回れたという。

 次週のリゾートトラスト・レディースは故郷徳島県での開催。現在は東京を拠点に転戦しており「1年近く帰ってない」地元の知人や友人に2勝目という最高のお土産を持っての帰郷となる。