木戸愛(26=ゼンリン)が2週連続で1打差に泣いた。

 単独首位から出て1イーグル、4バーディー、2ボギー、1ダブルボギーの70で回り、通算8アンダー、208でフィニッシュ。通算9アンダーで大会連覇を飾ったアン・ソンジュ(28=韓国)に逆転を許し「やっぱり勝ちたかったですね…」と赤く腫らした目でしぼり出した。

 7番パー5でイーグルを決めるなどリードを保っていたが、15番で4オン2パットのダブルボギー。「ミスを続けてしまった。残念なホール」と悔やむ。それでも、16番でカラーから6メートルをねじ込んでバーディーを奪い、通算8アンダーで最終組3人が並んで迎えた最終18番。アンが第2打を1メートルにつけてバーディーが濃厚となっている中、3メートルのバーディーパットがわずかに左へ外れた。「(アンが打つ前に)絶対に入れないといけない、と。フックラインは読んでいましたけど、弱かったですね」と振り返った。

 前週は最終日の残り2ホールから逆転を許して1打差の2位。インタビュー中に涙を流した。この日はギャラリーにねぎらわれながらクラブハウスへ戻ると、おえつをこらえきれなくなった。1度ロッカー室に引き揚げて感情を吐き出し、「2週連続で、勝ちたい気持ちで最後までプレーできていることは自分を強くしてくれていると思います。もう1度自分を奮い立たせたい。今度は自分が勝てるように、練習します」。4年ぶりの2勝目へ、失意の底からはい上がる。