松山英樹(24=LEXUS)が首位と4打差の21位スタートとなった。3バーディー、2ボギーの1アンダーで69。4月のマスターズ第1ラウンド(R)以来のアンダーパーで、自己ワーストだったメジャー7R連続アンダーパーなしの“トンネル”を抜けた。

 直近のメジャー2戦連続予選落ちの松山に前向きな言葉が戻ってきた。「まあ良かったんじゃないですか。フェアウエーキープも、グリーンを捉えるホールも多かったので、楽にゴルフはできる。パットもミスらしいミスはそんなにないし」。

 インスタートで2つだけのパー5が連続する17、18番、後半の3番パー4では6メートルのミドルパットを沈め、3バーディーを奪った。午前7時20分スタートのため、快晴微風というコース状態の後押しもあり、首位と4打差で滑り出した。

 トンネルを抜けた。今年のマスターズ第1R以来、メジャーでやっとアンダーパーが出た。7Rもメジャーでアンダーパーがない自己ワースト記録を止めた。

 ただ、手放しで喜べる内容でない。「スイングはいい方向にいっていると思うけど、感触はよくない」。パー3を除く14ホールで10度、フェアウエーをキープ。全18ホールで15度、パーオンしたが、内容は不満だ。ドライバーでこすり気味で距離の出ない球があった。アイアンショットは右手を離したり、フィニッシュの決まらないショットが目立った。パットは15、16番で2・5メートル、2メートルを沈めるナイスパーがあった一方、12番では5メートルから3パット。上がり8、9番は2メートルのチャンスを続けて外した。

 「(ゴルフは)1日1日違うから、明日必ずいい方向にいくとは限らない。状況をちゃんと判断して、いい方向に持っていくようにしたい」。ドライバー、アイアン、パット。すべての完成度をさらに上げた時、堂々と日本男子初のメジャー制覇を狙える松山英樹が帰ってくる。【加藤裕一】

 ◆松山のメジャー連続アンダーパーなし アマチュア時代に11年マスターズで初出場して以来、今年4月のマスターズ第2ラウンド(R)~先々週の全英オープン第2Rの7Rが自己ワースト。次に長いのが12年マスターズ第2R~13年全米オープン第3Rの6R。