石川遼(24=CASIO)は4バーディー、3ボギーの70でスコアを1つ伸ばしたが、通算4アンダー280で3打差の2位となり、自身初の2週連続優勝には届かなかった。

 1番でいきなりティーショットを右に曲げてボギー。「昨日のドライバーのミスが自分の中で残っていて『良くなっていないんじゃないか』と半信半疑な部分が出てしまった」と悔やむ。6番パー5では攻撃的なマネジメントを見せた。フェアウエーからの第2打で大会前のプロアマ戦でも試していたという“直ドラ”を披露。グリーン手前のラフに入れ、ボギーとしたが「ダフって距離をロスしたけど、いいショットならフロントエッジかグリーン手前の易しいバンカーに届いてる。追いかける立場としては間違っていなかった。ジャッジミスではなく技術的な問題」と言い切った。

 9番のティーショットでは完璧なドローボールでフェアウエーを捉え、第2打もピタリと寄せてバーディー。ここから徐々にショットが復調し、17、18番も連続バーディーで締めたが、前半で差を詰められなかったことが響いた。それでも、長期離脱後初の連戦を優勝、2位で終えた。「思っていた以上にやれた。非常に収穫のある2週間」。ショットの精度、心身のスタミナなど課題を感じた部分も少なくない。ただ、結果だけではない手応えも感じている。「試合勘、ショートアイアンでもっと苦しむと思ったけど、いい準備ができていた。自分の体の状態も分かってきた」とうなずく。

 次戦はディフェンディングチャンピオンとして臨むANAオープン(15日開幕、北海道・札幌GC輪厚)。「ANAオープンがすごく楽しみ」と言ったが、本当に見据えているのは、その先。「10月から本格的にPGAツアー(米ツアー)に戻るので、それに向けて頑張っていきたい」。最後まで力強かった。