ツアー2勝目を狙う片岡大育(27=Kochi黒潮CC)が首位と4打差5位で最終日を迎える。

 この日は不運に苦しんだ。前日までの雨の影響で水をたっぷり含んだコースとあって、ボールに泥がつくケースが何度もあった。終盤16番パー4。グリーン右ラフから10ヤード、片岡が第4打をウエッジでねじ込んだ。ボギー必至の状況を劇的なチップインパーでしのいだ。パーでも力強く両手を突き上げたのは、苦しみの裏返しでもあった。

 「ボールに泥がつくケースが多くて…。あそこの第2打もそうです」。残り169ヤード、6番アイアンの第2打が狙いより、右に20ヤードもずれて飛んだ。2、7、8、12、18番…。ラフよりむしろ、水を含んだフェアウエーに飛ぶほどボールは汚れた。コース状況が悪い時、リフト&クリーン(ボールをふける)などのローカルルールが設定されるが、今大会はなし。ゴルフの原則「ありのまま」の厳しさを、69でしのいだ。

 首位と4打差。「ショットはすごくいい。ノーチャンスじゃない。今の感覚なら勝つことができる」。昨年5月関西オープンの初優勝も、1打差ながら逆転勝ちだった。先週のANAオープンは3打差3位で迎えた最終日に73、6位に終わった悔しさもある。「明日は気負わず、ほどほどにガッツリ行きます!」と声に力をこめた。