故障を乗り越えて再び最高峰のツアーに挑む。男子ゴルフの石川遼(25=CASIO)は17日、2月以来の米ツアー復帰戦となる、20日開幕のCIMBクラシック(クアラルンプール)に向けて出発した。16日まで行われた日本オープンでは7位に入り「かなり手応えを得られた」と自信を持って臨む。

 2月前半に腰痛が悪化し、戦線を離脱した。海外選手に対抗しようと飛距離を求めた結果の故障だった。クラブ重量を軽くして体への負担を減らし、無理なく飛ばせるスイングを模索してきた。実際にフィニッシュまで無駄な力みが感じられなくなり「安定してきたと思う」と語る。

 13日に新シーズンが始まった米ツアーで「公傷制度」の適用を受ける。来年8月まで40戦以上があるレギュラーシーズンから、メジャーなど一部を除いて20試合に出られる立場。そこでポイントを400点弱か賞金65万ドル(約6500万円)強を稼げば、出場資格が更新される。早い段階で複数回、上位に食い込んでめどを立てられれば理想的。念願の米ツアー優勝を果たせば文句なしだ。

 日本では夏場に復帰し、8月末のRIZAP・KBCオーガスタで優勝。その後も2位、3位、7位と安定している。「僕の目標は海外で活躍すること。今の自分がどういう感じなのか試せるのが楽しみ」と意気込んだ。