プロ5年目、23歳の新鋭・葭葉(よしば)ルミ(富士住建)が、不動裕理ら4人が持っていた大会コースレコードを1打更新する64をマークした。

 8バーディーを量産する一方、25日に4連続ボギーをたたいた“鬼門”の14番以降もパーでしのぎ、ノーボギー。ほぼ完璧なラウンドに「ショットは初日から悪くなく、パットのフィーリングもよかった。今日はパットがけっこう“当たって”くれた感じです」と笑顔を見せた。

 7月のニッポンハムレディースで待望のツアー初優勝を飾ったものの、今季のトップ10はそれ以外、2週前の伊藤園レディース(10位)だけ。「目に見えないプレッシャーとかがあったのかも」というが、スイング改造に取り組んでいた“副作用”もあったようだ。

 元々、スライス近いフェードが持ち球。プロ入り後は徐々に曲がりが小さくなっていたが、初優勝を機に「シードも(事実上)決まったし、やるなら今しかない」と、ストレート、もしくはより強い球筋のパワー・フェードを求めてスイング改造に踏み切った。「練習場でなく、実戦でしか試せない部分があるし」とシーズン途中の決断理由を語った。

 昨夏からバスフィッシングにはまり、ロッド、ルアーなど道具を持ってツアーを転戦する。ツアーで同じ愛好者が増え、仲の良い森美穂を部長に成田美寿々、香妻琴乃、東浩子らと「釣り部」を結成。部員は11人にもなった。

 25日のホールアウト後も宮崎市内の野池に足を伸ばし、帯同キャディー、コーチと一緒に楽しんだ。“ぼうず”に終わったものの、気分転換になったという。

 「キャストはアプローチのイメージに似ているところがあるんです。私はハード・ルアーより、ワームでイメージを出して釣るのが好きです」。最大の大物はラージマウスバスが42センチ、スモールマウスバスが38センチだ。

 「上位にいるのは強い方ばかり。明日(最終日)は守らず、ガンガン攻めたいです」。初出場の最終戦で、国内メジャー初優勝という超大物を釣り上げるつもりだ。