小平智(27=Admiral)が5バーディー、1ボギーの66で回り、通算8アンダーの132で首位と1打差の2位に浮上した。27歳84日で日本タイトル3冠となれば、尾崎将司の27歳248日を抜いてツアー最年少記録。目標の海外進出の足掛かりとするべく“ジャンボ超え”を狙う。逆転賞金王へ勝つしかない賞金ランク2位の谷原秀人(38)は通算7アンダーで4位、賞金ランクトップの池田勇太(30)は同5アンダーの8位。朴相賢(33=韓国)が同9アンダーで単独トップに立った。

 賞金王は2人に絞られた中、小平にも譲れない理由がある。「(最年少)記録っていうのもあるし、限られた人しか出られない大会。モチベーションはいっぱいある」と鼻息は荒い。

 10番でグリーン手前からチップインバーディーを決めると、17番ではグリーン奥のラフから20センチに寄せて難なくバーディー。以前は練習の8割をショットが占めていたというが、今はショートゲームと半々。「オフから課題として重点的に取り組んできたことが、後半戦になって実を結んでいる。アプローチが良くなって、スコアメークができている」とうなずく。

 強い海外志向が成長の原動力だ。71位に終わった昨年11月のHSBCチャンピオンズ(中国)。「体格で勝る海外選手が、スタート前の朝からホテルのジムできついトレーニングをして追い込んでいた」と衝撃を受けた。「このままでは追いつけない」。今季はスタート前に早起きして走り込むのが当たり前になった。

 交際中の古閑美保も連日応援に駆けつけ、がぜん気持ちは高まる。13年日本ツアー選手権で初優勝を飾り、昨季は日本オープンを制した。通算4勝のうち2勝が日本タイトルという大舞台の強さを、今大会でも見せつける。【亀山泰宏】