今季初戦となった前回大会女王の野村敏京(24)が、2バーディー、2ボギーの耐えるゴルフで、通算6アンダー286の3位に入った。野村と回った世界ランク6位の張ハナ(24)が、10アンダー282で米ツアー通算4勝目。野村はラウンド後「負けたのはキャディーのせい」「ああもう(張のファンを)殺したいわ」などと“敏京節”全開でジョークを飛ばしまくり。連覇は逃したが、今季へ向けた調整の順調さを感じさせた。

 野村は18ホール終了後、勝負の分かれ目となった17番(パー5)についてちゃめっ気たっぷりに話し始めた。その時点で5アンダーだった野村は第2打でピンの左奥約10メートルの位置につけ、同7アンダーの張もピン左手前の同じような距離の場所にボールを運んだ。

 「キャディー(ジェーソン・マクディード氏)が『(張)ハナちゃんの方が遠いね』って言ったんですよ。私が先に打った方が良いと思ったんだけど…」。案の定、張はイーグルパットを成功させて9アンダー。野村はバーディーこそ奪ったが6アンダーと差を広げられた。「私が先に入れたら全然展開が変わっていたと思うんですけど。負けたのはキャディーのせいだ」とジョークを言うと、豪快に笑い飛ばした。

 張に敗れたとはいえ、今季初戦で3位に入り調整は順調そのもの。ラウンド中、大声で張に声援を送っていたファンに対しては「去年もいましたよ。ああもう、殺したいわ(笑い)」。オーストラリアの印象を聞かれると「アサイーボウルをいっぱい食べました。その記憶しかない」。ゴルフの調子に比例して独特な言語感覚の「敏京節」も絶好調。次戦ホンダLPGA(23日開幕、タイ)も期待できそうだ。【千葉修宏】