20位から出た世界ランク4位の松山英樹(25=LEXUS)は3バーディー、3ボギーの72と伸ばせず、通算2アンダーの214で24位に後退した。

 「疲れました」と振り返った通り、フラストレーションのたまるラウンドだった。3、6番とバーディーを先行させたが、7番で2メートルを外してボギー。9番でも2メートル弱のパーパットが入らない。11番で第2打を2メートルにつけるバーディーを奪っても、再加速とはいかなかった。「ショットは昨日に比べたら悪かった。それでも、5、6メートルの微妙な距離、入ってほしい距離にはついていた。それが、ことごとく入らなかった」。打ち続けたバーディーパットが、わずかな差で一向にカップへ消えてくれなかった。

 「どうしようもないミスはほとんどしてないと思う」。ストロークで嫌な感触もないという。「やっぱり、まだ自信がないから入らないのかなとか、いろいろ考えさせられる部分はたくさんありました」とした一方で「もう少ししたら入ってくれるのかなとか、そういう感じはありますね」とも言った。ホールアウト後の練習は、今大会3日間ともアプローチ、バンカー、パットのみを重点的に確認。懸命に糸口を探る姿に悲愴(ひそう)感はない。

 9打差とトップの背中は遠のいたが、意義のある最終日にしたい理由がある。次週、世界選手権シリーズのデル・マッチプレー(22日開幕、米テキサス州)に参戦後は、いよいよ大一番のマスターズ(4月6日開幕、米ジョージア州)。「マスターズ前のストロークプレーは最後になると思うので、いい形で終われたらいいなと思います」。オーガスタへつながる18ホールにできれば、それだけで十分価値がある。