今季日本ツアーへ本格復帰した有村智恵(29=日本HP)が30日開幕のヤマハ・レディースで、12年9月の日本女子プロ選手権コニカミノルタ杯以来、5年ぶりの国内14勝目を目指す。

 有村は昨年4月の熊本地震で地元が被災。自身が頑張る姿をファンに間近で見せるため日本に戻ってきた。心機一転、今季から道具もヤマハと契約。今大会はホステスプロとして参加する。「優勝は意識する。でもこのコースは我慢比べ。とにかくマイペースに自分の目の前の1打をしっかりこなしていきたい」と静かな闘志を燃やした。

 現時点での調子はベスト時の3~4割だという。それでも「優勝回数を重ねていた時に毎回100だったかと言われれば、50に満たない中でうまいことやっていたりしたことも多かった。自分を信じて勇気を持って攻めた結果が良い方向に行っていた。完璧には程遠いですけど、良い結果を残せるレベルには来ている。完璧さを求めるばかりに守りに入りすぎないようにしたい」と話した。

 今季から契約を結ぶヤマハのクラブは「音が、自分の中でどストライクだった。どのドライバーも、フェアウエーウッドも、ユーティリティーもアイアンも、音が自分の好きな感覚。そこまで最初から音が合うというのはない。それが1番の決め手でした。クラブに関してはすごく助けてもらってます」という。

 その上で「あとは自分自身が頑張らないと、結果は出ない。自分がいかに頑張れるか。このコースは相変わらず難しい。グリーンも、イメージどおりに打っても、1~2メートルスッと行ってしまう。際どいパットをどれだけ決めていけるかが大事だと思う」と話した。