毎年恒例のマスターズの始球式に相当する「名誉スターター」は、昨年9月に87歳で死去したアーノルド・パーマー氏をしのぶものとなった。オーガスタのビリー・ペイン会長に伴われ、パーマー夫人が1番のティーグラウンドに登場すると、観客が総立ちで大歓声を送った。

 昨年パーマー氏が座っていた椅子に故人のグリーンジャケットがそっと掛けられた。ペイン会長が「いつかこの日がくると分かっていた。いつも笑顔だった偉大なチャンピオンは今もわれわれを見守っている」と語り、黙とうがささげられた。

 今年の「名誉スターター」は2人だけ。パーマー氏とともに「ビッグスリー」と呼ばれた81歳のゲーリー・プレーヤー(南アフリカ)と、77歳のジャック・ニクラウス(米国)が力強いティーショットを放った。ペイン会長が開幕を宣言すると、いつまでも拍手が鳴りやまなかった。