谷原秀人(38=国際スポーツ振興協会)は、昨季池田勇太と最終戦までもつれる賞金王争いを演じた。1歩及ばなかったが、年をまたいでも充実した戦いが続いている。マスターズ出場を目指し、1月からハワイ、シンガポール、ミャンマー、オーストラリア、メキシコ、米本土と転戦し、世界ランクポイントを稼いで07年以来のオーガスタ切符をつかんだ。

 6試合目となった世界選手権シリーズのデル・マッチプレーでは世界を驚かせた。

 初戦でいきなり優勝候補筆頭のスピース(米国)を撃破。予選同組となった池田も破って4強入りを果たすと、準決勝で世界ランク1位D・ジョンソン(米国)と対戦。敗れはしたが、「無敵」と称される世界NO・1を最後まで苦しめる健闘ぶりだった。

 日米で主戦場は違えど、東北福祉大の後輩である松山英樹にも慕われる存在だ。マスターズ出場を確定させた時「こういう風にマスターズに入る日本人はいなかったと思う。こういう例もあるんだというのを若手にも見せたかった」と言った。

 そのマスターズは決勝ラウンドへ進めなかったが、今週は米ツアーの「RBC ヘリテージ」に出場。世界に通用することを証明したパット巧者が背中で若い選手へ道を示す。