松森彩夏(22)杏佳(21=ともにスターツ)姉妹が通算7アンダーの4位で並び、そろって優勝争いに加わった。先に通算2アンダーの21位で出た妹杏佳が6バーディー、1ボギーの67で回って躍進。通算5アンダーの4位で出た姉彩夏も、負けじと3バーディー、1ボギーの70でまとめ、姉妹で首位と2打差につけた。

 最終18番、ピン手前8メートルのロングパットをねじ込んだ杏佳は安堵(あんど)の表情を浮かべた。「昨日(の18番)はボギーだったので。長いパットが入った」と笑顔。4番で2メートルのパットを沈めた後は3連続バーディー。芝目の強い高麗グリーンに対応し、後半はボギーなし。「パットを強めに打てました」と好感触を口にした。

 6組後でスタートしたツアー1勝の彩夏はリーダーズボードで妹の活躍を確認し「私も頑張らないといけない」と粘った。ショットが不安定だったが、好調のパットを武器に妹と同じ通算7アンダーの4位でホールアウト。「今は自然にいってバーディーが取れた」と自然体で最終日に臨む気持ちを強調した。

 松森姉妹には思い出の詰まる大会だ。3年前、彩夏がマンデートーナメントに出場した際、杏佳はキャディーを務めた。「コースを覚えていたので1日目から良かった」と杏佳。今回もコース外での行動、宿泊先、食事も一緒。2人でお気に入りの焼き肉店に通う。彩夏は「前は妹の方が食べていましたが、今は同じぐらい食べています」と、食事量も似ている。2人でコース攻略の意見を交換し、優勝を狙える順位につけた。

 最終日は同組にはならなかった。彩夏が「お互いに頑張りたい」と言えば、杏佳も「明日も伸ばせれば優勝争いできるので集中したい」。ともに身長170センチの美人姉妹が、お互いを刺激しながら頂点を目指す。【藤中栄二】