木戸愛(27=ゼンリン)が5バーディー、ノーボギーの67で回り、首位と1打差の2位と好発進した。

 高いショット精度を象徴していたのが13番。残り129ヤードから9番アイアンで放った第2打がカップを直撃。縁を壊したボールは手前7メートルまで跳ね返ってバーディーを逃したが、続く14番のパー5でしっかりスコアを伸ばした。最終18番も第2打を60センチにつけてバーディー締め。「ノーボギーはすごくうれしい」と声を弾ませた。

 試合に出場しなかった前週は千葉で男子ツアーを観戦。同じ芹沢信雄に師事する藤田寛之、さらに同組だった一昨年賞金王の金庚泰(韓国)のプレーを見て学んだ。「技術面から振る舞いまで勉強させていただきました。流れるようにゴルフをされているので、私も落ち着いてプレーできるように心掛けました。(いつもは)周りからもバタバタしていると言われるので(笑い)」と早くも効果を発揮している。

 さらに大きいのが、今週試合に同行してくれている元プロレスラーの父修さんだという。娘のお願いを快く引き受け、運転手から夕食時の話し相手まで務めてくれる父の存在は「スポーツ選手として尊敬していますし、『一生懸命やっていれば、必ず“いい日”が来る』と言ってくれる。心強いです」。木戸家の力を結集して、12年以来となるツアー通算2勝目を目指す。